2018年5月28日月曜日

インドネシアの世界遺産 コモド国立公園観光

ラブアン・バジョーに到着した翌日は今回の旅行の目的の一つ、コモドドラゴンとのご対面です。
コモドドラゴンとはオオトカゲの一種でここのコモド島と近くのリンチャ島にしか生息していないコモドオオトカゲの通称です。左の写真ではその大きさを実感できませんが胴の部分が1m以上しっぽが同じく1m程あります。
「世界の果てまで行ってQ」と言う番組で、イモトアヤコという女性芸人が先端に肉を付けたロープを腰に巻きその肉を追っかけてくるオオトカゲと競争したことを覚えている方もいらっしゃることでしょう。
コモド島に行くには色々な交通手段が有ります。前回のラブアンバジョー編でお伝えした港から観光ボートに乗って行くのが一般的です。一晩から二晩船に泊まることもできます。いづれもコモド島へ行くだけではなく何ヵ所かの観光スポットやシュノーケリングポイントへ寄ることが出来ます。勿論ダイビングポイントも。ラブアンバジョーに何軒もその手配をしてくれるダイビングショップが有ります。
料金的には日帰りで400,000ルピア(3,200円)位からあるそうですが、船の状態を見てから交渉した方が良いそうです。ガイドブックなどによると大体700,000ルピア(5,600円)~900,000ルピア(7,200円)ほどかかるそうです。1泊するとこの値段の倍ほどになります。
今回私達は上の写真の様な観光ボートでなく1日で贅沢に5か所を巡れる高速ボートによるツアーを購入しました。写真がそのボートです。
事前にインターネットで調べAlba Cruiseと言う会社に予約しました。
メールですぐに返事を頂けピックアップの場所や時間等を決めました。
朝早いのでホテルに頼み朝食弁当を頼んでおくことなどのアドバイスもいただけました。私達のホテルは弁当を作れるほどの高級ホテルではなかったのでバナナと茹で卵をお願いしました。



朝5時40分(予定は5時半だった。)にホテル前に来た迎えのマイクロバスで集合場所へ。
途中何組か拾いながらだったので目的地に着いたのは6時をかなりすぎていました。
この高速ボートは観光ボートの出る港からではなく、街の南のはずれにあるホテルかの出港となります。

写真はその集合場所のラプリマ(Laprima)ホテル。こんなホテルらしいホテルがこの街に在ったのにびっくり。
この時はまだ2日後にこのホテルに泊まることになるとは想像もしてませんでした。

参加者全員の受付と支払いを済ませ、このホテルの裏側のビーチへ。因みにこのツアーの料金は1人1,200,000ルピア(9,600円)でした。



写真はホテルのビーチ側に在る桟橋です。この先端からボートは出港します。

両側の海には小さな魚が一杯いました。この美しい海に出かける実感が湧いてきて少しテンションが上がりました。















こちらが高速ボートの船内です。

この日行動を共にする観光客は二十数名でした。国籍もマチマチ。欧米系が6割以上。インドネシアのお客が2割。残りが我々と中国系のインドネシア人でした。街を歩いていても欧米人の多さに驚きます。日本人は勿論、中国人や韓国人は殆んどいません。
イスラム教の島なので、ラブアン・バジョーにさえ中華レストランは見つけられませんでした。(ハッピーバナナという結構有名な日本食レストランが1軒あるそうですが探し損ねました。)
チョット写りが悪いですが写真の左半分がこの日の一日ツアーの観光ポイントです。右側は半日ツアーです。

コースは写真のように左の上からパダール島(Padar Island)→コモド島(Komodo Island)→タカマカサー(Taka Makassar)→マンタポイント(Manta Point)→カナワ島(Kanawa Island)の順で巡ります。





朝の海は凪いでいて順調な航海が期待されました。

予定より30分以上遅れて6時40分に出港。最初の30分程は風も波も少なくボートは島々の間を滑るように走っていましたが、後半には空も曇って来て少し波が出て結構揺れることもありました。






写真はおそらく、コモドドラゴンが生息するもう一つの島のリンチャ島(Rinca Island)の港町と思われます。

【コモドドラゴン豆知識】コモド島にはコモドドラゴンが1,300頭余り生息しているのに対し、リンチャ島にはそれを凌ぐ1,500頭以上が生息しているそうです。島もリンチャ島の方が小さくコモドドラゴンに遭遇するチャンスはリンチャ島の方が高いとか。でもドラゴンのサイズはコモド島の方が大きく、その名前が付いていることから、コモド島の方が人気があるそうです。
コモド島の事は一旦おいて、ラブアン・バジョーを出て1時間程でこの日の最初の目的地のパダール島が見えてきました。

ここから写真の左側の岬を回り込んで更に進み30分ほどで船着き場に到着しました。ラブアン・バジョーを出て1時間半程かかったことになります。




もっと混んでいるのかと思っていましたが朝一の為か湾内には数隻のボートが停泊しているだけでした。

下船して桟橋を写真の手前の方に歩いてきます。






おそらく人は住んでいない人家も何もないビーチからすぐに登り坂が始まります。5分程で一旦峠のようなところに出て進路を南に取り、写真の様な山道を登って行きます。








上の写真の少し手前の展望ポイントからボートが停泊している側の湾を見渡したものです。










反対側にはもう一つの湾が。

山道の両脇には写真の様な花やあまり見たことのないような植物が咲き目を和ませてくれます。

少し雲が出てきたので海の色が今一つですが、登っている私達にとっては太陽の日差しを浴びてこの急坂を登るよりずっと楽でした。






更に登って行くと左側の奥の方にもう一つの湾が見え始めます。右側の湾と合わせて3つの湾が美しい景観を織りなしています。

この後結構観光客が登って来たのですが、それでもピーク時よりかなり空いるそうです。
このように殆ど無人の写真が取れてまるで貸し切りでした。

奥の方に薄っすらと見える島影はコモド島です。
こちらはパノラマで撮ったものです。拡大して観て頂ければ美しさが良く分かると思います。私達はこの景観に感動し、ここまで登って来た苦労が報われました。
こちらの写真はまるで合成写真のようです。













ガイドさんがここからが最高だよってとってくれました。

1時間半程この島に滞在して次の予定地コモド島に向かいました。右手の湾を出たボートは写真の手前の方に回り込み、左手の2つの湾の沖合を進みコモド島へ向かいます。







途中コモド島の最初の港でこの島の宿泊施設に滞在している方をピックしたので、島の管理事務所前の桟橋に到着まで45分程かかりました。
因みにラブアン・バジョー以外でもコモド島やリンチャ島、カナワ島、スラヤ島には宿泊施設があり、長期滞在の欧米人には人気があるそうです。






桟橋を渡り切った先に世界遺産(KOMODO NATIONAL PARK WORLD HERITAGE SITE)を示す壁があります。











この壁の向こうに管理事務所があり、こちらで入場料とガイドの手配をします。(コモド島やリンチャ島は入場料が掛かります。)
因みに日本語のガイドはいないようなので日本語の説明が欲しい場合はバリ島からのツアーで行くのが良いと思います。

入場料はガイド料やカメラの持ち込み料等が加算されます。私達は支払い代行をしてくれるボートのガイドに込み込みで1人250,000ルピア(2,000円)払いました。



コモド島トレッキングにはガイドが必須です。写真の様にShort,Midium,Longの3つのコースが設定されています。これ以外も要望が有れば違ったコースも設定してくれるそうです。

私達のボートの乗客の殆どはMidiumのコースを選びました。1時間15分程のトレッキングで、殆どが平坦な道だったので疲れることはありませんでした。トレッキングシューズを履いている方もいましたが、私は素足にサンダルで問題ありませんでした。



出かけようとしたら、海岸沿いに1匹いるとの情報が。このブログの冒頭の写真がそのドラゴンを追いかけて写したものです。こちらはアップで。








5分ぐらい並走したのですが、その内疲れたのか寝そべってしまいました。遠くから写真を撮っていたら、ガイドが「写真を撮ってあげるからドラゴンの後ろに座ってごらん。」とのこと。これがこのシリーズの最初のハイライトでお見せした写真です。




上の写真ではまるでしっぽに座っているかの様ですが、現実はこの写真のようにかなり後方に座っています。ガイドが地面に境界線を引いてそれ以上は近づけません。

【コモドドラゴン豆知識】コモドドラゴンは血の匂いに敏感で5km離れていても血の匂いを嗅ぎつけるそうです。女性はコモド島に行くタイミングを考えなければならないかも?





余り刺激してはいけないので他のドラゴンを捜しにトレッキングの再開です。
この島にはコモドドラゴンの餌となりうる(?)沢山の動物が生息しています。こちらは野生のイノシシです。
この他に鹿もいました。






このヤシの木は中が空洞になっていてある程度大きくなると倒れてしまいます。この木の実は人間は食べられませんが鳥たちの格好の餌となります。

これがその鳥です。













先頭を歩いていた人たちがドラゴンを見つけました。しかしまだ子供でした。
【コモドドラゴン豆知識】コモドドラゴンは孵化した後2か月ほど母親が面倒見るそうですが、その後
母親は去って行きます。その後は自力で生きなくてはならず、上の写真の木の空洞部に隠れて生活するそうです。数か月後に母親が帰って来てまだ孵化した巣にいると母親に食べられてしまうそうです。またオスのドラゴンに見つかるとこれも食べられてしまう危険があるそうです。







この先の広場にもう1頭のドラゴンがいました。こちらは動きもなく見つけた感動はありませんでした。こうやって写真を見直すとドラゴンと言うよりどんくさい亀のようですね。

今回の旅行中にふとしたことで知り合ったKさん夫妻は、ロングコースに参加したのですが2頭のドラゴンが戦っている所に出会ったそうです。ビデオを見せていただきましたが、結構な迫力でした。残念!



1時間半近く歩きましたが、結局見つけたのは2頭と半分(?子供)だけでした。欧米の観光客の1人が「ガイド料をディスカウントしろ!」って小声で言ってましたが・・・・
トレッキングを終えて戻って来たのは管理事務所からビーチを100m程右側に行ったところでした。当然お土産屋さんと屋台が並んでいました。丁度12時だったので屋台でココナッツジュースを飲んだりインスタントラーメンを食べたりする人たちもいました。
屋台やお土産屋さんはこの写真の左手に並んでいます。

船に戻ったら写真の様なお弁当の支給が有ったので、この30分以上の待ち時間は無駄でした。

御飯と鳥の唐揚げ(?)、豆腐の揚げたもの(?)と野菜炒めでした。
因みにミネラルウォーターは好きなだけもらえました。







コモド島を出港して30分程で次の目的地のタカ・マカッサーに到着です。
引き潮時に現れる砂州なので当然船着き場はありません。水着を着てボートから飛び降りました。丁度膝上位の深さでした。
写真の距離をカメラをビニール袋に入れて頭の上に翳して歩いて行きます。








この砂州の砂は薄いピンクです。
コモド島にもピンク・ビーチと言う観光ポイントが有り同じような砂なのですが、そちらはいつも混んでいるとのことでこのツアーではこちらに寄るそうです。
砂がピンクなのはおそらく赤いサンゴのかけらを沢山含んでいるからだと思います。
実際こうして掬ってみたり、海の中を良く見たりすると赤いかけらが無数に散らばっているのが分かります。





それにしても美しいビーチです。













パノラマでの眺めです。
40分程ここで楽しんだ後、次はマンタ探しです。
この頃から雲行きが怪しくなり風も出てきました。10分程走った辺りに停泊し希望者のみが海へ入りました。私は最初は行く気はなかったのですが、もし泳いでいるマンタを見逃して後悔するのも嫌なので海へ飛び込みました。結局約半数がガイドに従ってマンタ探しに行きました。







写真の様な珊瑚の海を約40分泳ぎましたが、結局サンゴ礁の魚以外は見つけることは出来ませんでした。潮に流されながらのシュノーケリングなのでかなり楽なのですが40分間ずっと泳ぎ続けたのは70歳の身には流石にこたえました。
違うポイントにも行ったのですがさすがに2度目はパスしました。





この日の最終目的地のカナワ島へ向かったのが午後3時15分。到着が午後4時でした。コモド国立公園はインドネシアの最東端なのに時差がバリ島やマレーシアと同じです。なので午後4時はもう夕暮れが迫ってくる時間です。カナワ島の桟橋に船を係留してその周辺をシュノーケリングしました。桟橋の先端の少し先から海底は急激に落ち込んでいるためか魚影がとっても濃い。





もう少し明るかったらよい写真が一杯撮れたのに少し残念でした。




でも水族館でしか見たことのないミノカサゴなども見れたのでほぼ満足できました。












1時間ほどシュノーケリングを楽しんだ後帰路に就きました。夕時のラブアン・バジョーの港の遠景です。

送迎バスでホテルに辿り着いたのが午後6時半でした。







ナイトマーケットに行って魚を食べる予定でしたが疲れてしまい、ホテルから最も近くてビールが飲めるレストランへ。港の夜景を見ながらの夕食でした。

いかにも南国のレストランって感じでした。







パパイヤサラダ、ハンバーガー、そして写真の魚を注文しました。この魚も安いけれどそれなりの味でした。因みにこの魚のお値段は80,000ルピア(640円)でした。飲み物を含んで2人分計359,600ルピア(約2,900円)の夕食でした。

味はさておきビールが飲めればよかった私には十分でしたが。

ちょっと長くなりましたので今回はここまでとします。次回はこの翌日見舞われたトラブルについてお伝えします。




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