2018年11月18日日曜日

ベトナム北部の旅_8 サパの夜とバックハーの日曜市

サパの広場でお土産を売っている少女
今回はサパから北東に110km程離れたところに在るバックハーと言う町で毎日曜日に行われている少数民族の集まる市場を訪れるツアーについてを、主にお伝えします。

その前に前夜のサパでの夕食をお伝えします。予約をしたのは高級ホテル「ヴィクトリア・サパ・リゾート&スパ」に在る「タヴァン」と言うレストランです。毎週土曜日の20時からそのレストランで民族舞踊ショーが行われるので、19時で予約しました。

18時過ぎに出ると外はもう暗闇が迫っていました。

ホテルの前の広場では何かイベントが有るのか沢山の関係者が舞台を設営していました。

BBホテルの屋上からはレーザー光線が。





広場横の公園に在る記念像もライトアップされていました。










こちらは昼間に撮ったものです。生憎何を記念したのかわかりませんでした。








夜のサパの繁華街の一角です。結構賑やかでした。

ヴィクトリアホテルにはこの建物が並んでいる丁度真ん中あたりに在る狭い階段を上って行きます。

人通りもあまりないので最初は間違えたかと思うぐらいでした。

階段を上り切った先にホテルが。

こちらはホテルのロビーに飾られていた少数民族の衣装。

この右奥にレストラン「タヴァン」があります。










レストランです。先ほどトレッキングで訪れたタヴァン村と関係が有るんでしょうか?

私達のテーブルはストーブの真横で舞台スペースの真ん前です。予約時に良い席をと言って置いたのが良かったのかな。

それにしても近すぎる。




まず食事を。ガイドブックにはオーガニックチキンが美味しいと有ったのですが、レストラン前に在ったプロモーションの看板を見て心変わり。ファミリーセット(2人分)700,000ドン(3,500円)をオーダー。

こんなポットに盛られて出てきました。



蓋を取るとこんな感じです。
真ん中が豚ミンチと野菜のスープ、右下がバス(ブラックバスかスズキか不明)のフライ、右上がチキンソテー、左上が豆腐のトマト煮、左下が地元野菜の炒め物、そして御飯です。食後にデザートのプリン付きです。

どれも美味しく頂きました。




20時ピッタリにショーが始まりました。

女性3人と男性3人が色々な踊りを披露してくれました。

基本的にはハムロン丘で見た踊りとよく似ていますが、こちらの方が艶っぽい。





2人の男性が1人の女性を取り合ったりする踊りや、喧嘩をしていたカップルが最終的には仲良く1つの傘の下で添い寝をしたりする踊りもありました。

ハムロン丘のは昼間のショーで、こちらは夜のショー?




ハムロン丘のショーでは笛のようだとは思ったのですが、一度も笛らしく使う場面はありませんでしたが、こちらは酔拳ならぬ酔笛。横になったり写真の様な体制になったりして笛を吹く様子を踊りにしていました。

約50分程ショーを楽しんでBBホテルに戻りました。
 
 
 
 
 
 翌朝はバックハーへのツアーです。ホテルの勧めもあり、ツアー途中で私達が列車に乗るラオカイを通過するので、そこで下車することに。ラオカイ→サパ→ラオカイの往復2時間はもったいない。
 
チェックアウト後バスが来るまでホテル前を散歩。このブログの最初の女の子はこの時に写したものです。
勿論無断で撮ったわけではありません。
 
 
20分遅れでツアーバスが到着。ガイドと運転手を除いて総勢約20名。補助席も使うほどギュウギュウ詰めです。私は助手席、妻はその後ろで前輪の上の為、足が伸ばせず大変だったようです。

サパの街の道路の状態は最悪です。






途中ピックし忘れたお客がタクシーで追いかけてくるのを待ったりして、サパの街を離れたのは予定より1時間近く遅れた9時近くになっていました。

サパからラオカイヘ何度か峠を越えながら、山を下って行きます。

棚田もこれで見納めです。



約50分程でラオカイを通過。写真の右側にこの日の夜に列車に乗るラオカイ駅があります。










写真の正面に中国との国境が有ります。ここは帰りに寄るとのことで車は右折して国境になっている川沿いにしばらく走りました。









バナナやパイナップルそれにトウモロコシ畑を左右に見ながら進んでいきます。

ラオカイから更に50分ほど走ったところで三差路となり左に行けばバックハー迄27.5kmの標識が有りました。






大きな川を渡ってしばらくすると道は急な上り坂へ。こんな坂を何人もがツーリングしていました。









こんな山の中にも街が?これはベトナムの道路標識で、こちらは街の入り口。出口は斜線が引いてあります。でもこの辺りでは街道沿いに何軒かの集落が有るだけでも、このマークがありました。なのでマークのような高層ビルが有るような大きな街を表しているのではなさそうです。




坂道を登り始めて約30分。サパから約2時間半。やっとバックハーに着きました。ここもサパと同じ位の高地に在るようです。

この広場で車を降り、正面に見えている通りに入って行きます。

この先が市場になっています。




結構な混みようです。観光用のお店や地元の生活用のお店が雑多になっています。










こちらは民族衣装を売っているエリア。











こちらは果物を売っているコーナー。









こちらではサトウキビが大量に。短く切ったものを束ねて売っていました。










赤ちゃんを背負った買い物客。











こちらは野菜コーナー。この他にお肉屋さんの並んだエリアや、魚屋さんもありました。










こちらはお土産エリアのお店。こんな店が何十軒も軒を並べています。










外では散髪屋さんも。

突き当りは川になっていて、川沿いにも露店が並んでいました。

どれが売り子でどれが客か分からないけど、皆楽しそう。

それにしてもきれいに着飾った人が多く目立ちました。




こちらはどう見ても観光客?








果肉が赤いブンタンが有ったのでこのおばさんから1つ買ってみました。20,000ドン(100円)。チョット高いんじゃない。でも甘くてまずまずでした。








12時半になったのでランチ。選択は2つ。お腹を壊してもいいけど現地の人の食べているものを食べるか、高いけど安全な料理を食べるかです。

私はマレーシアでなれているので大丈夫とは思いましたが、ガイドの忠告で市場の入り口近くのレストランで食べました。




こちらが私達の昼食です。

この他にコーヒーも飲んで275,000ドン(1,375円)でした。






13時半に集合。近くの少数民族の家を見学するそうです。

車で5分程で到着。

私達の他にも多くの観光客がいたので、観光コースに入っている家なのでしょう。





このかまどでトウモロコシのお酒を造っているそうです。










この家の子供たち。姉が妹の髪を編んであげていました。

















米やトウモロコシ、それに落花生などを莚に広げ干していました。

ほぼ駆け足で見学終了。








日本でも良く見かける風景ですね。











バックハーの街で3名が宿泊の為下車。14時10分に出発。1時間半で中国との国境沿いに在る「国母霊祠」に到着。

お参りした後この社の傍に在る国境を望める公園へ。






この橋の右側が中国です。











こちらがベトナム側です。

自転車で大きな荷物を運んでいますが、税関はどうやって通過するんでしょうか?

こんな碑が立っています。

奥に見える橋は鉄道の橋です。右側に数キロ行ったところにベトナム側最後の駅のラオカイ駅があります。

これでこの日のバックハーツアーは終了です。





ラオカイの駅で3グループが下車。後の人たちはサパまで帰ります。駅に着いたのが16時10分でした。サパからラオカイのバスは17時発。おそらくサパまで帰っていたら間に合わない所でした。

ここからハノイは「ベトナム北部の旅_1」で既にご紹介した通りです。

今回は8回に分けてお伝えしました。長い間お付き合いありがとうございました。







ベトナム北部の旅_7 棚田と少数民族を訪ねるトレッキング




イーリンホーの棚田

この日は今回の旅行のハイライト。サパと言えば棚田、その内もっとも美しいとされているイーリンホーと言う部落の棚田に行き、その後2つの村を巡るトレッキングに参加しました。

この様子をご紹介する前に、サパ(Sapa)について少しご紹介します。
写真は前回のハムロン丘でご紹介したものですが、この山間の町は標高1,560mに在って、ベトナムに在留していたフランス人達によって多くの別荘が建てられました。フランス軍が敗れた後、それらの建物は殆ど破壊されてしまったそうです。
今はベトナム北部の観光地として開発が急ピッチで進んでいます。

さて本題に戻ります。

トレッキングの予約は前日ホテルチェックイン時にフロントに頼んでおきました。

朝食後、フロントでガイドの到着を待ちました。
この時フロントにツアー料金1人17us$を支払いました。

写真はホテルのレストラン。今回の旅行中、ホテルはハノイを除き2軒とも朝食付きで予約しました。

ニンビンもサパも野菜や果物が豊富で美味しくヘルシーに頂きました。

特にサパはスイカなどのノーマルな品揃えの他に、写真には写っていませんが柿とミカンが有りました。どちらも日本の物と同種類で、マレーシアで暮らす身にとっては嬉しかった。

待ち合わせの9時半に民族衣装を纏った女性ガイドが到着。外に出ると10人ほどの団体が待っていました。

ここから3軒の旅行代理店へ。そのたびにお客が2人、3人と増えて行きました。

最後の店で1泊組と日帰り組に分かれました。私達は日帰り組です。

こちらは8名で出発です。


ガイドは一人と思っていたら、黒モン族の衣装に身を包んだ女性が4名着いてきます。

写真は旅行者のスタッフと私達のガイド(丁度手前の白い帽子の陰になって写っていません。)が何やらお金のやり取り。ガイド料金の支払かな?





先ず街中の道をどんどん下って行きます。街はずれの大きなホテルの先にチケット売り場がありました。ここでガイドが料金を支払い、棚田の方に向かいました。誰でも勝手に行けるのではなさそうでした。

建物の前のピンクのパーカーを着ているのが私達のガイドです。ガイドと言っても英語は多少話せるのですが、こちらから聞かない限り、何もガイドはしてくれません。ガイドと言うより道案内人ですね。

写真が先ほど触れた、街はずれの大きなホテルです。

遠くにファンシパン山、眼下に棚田群と眺めは最高でしょうね。







畑の中の道に入るとガイドはどんどん先に下って行きます。

必死に後ろから追っかけている妻。








谷の反対側(西側)に前日登ったファンシパンが望まれます。

ケ―ブル駅などの建物が朝日を浴びて白く輝いています。







残念ながらこの時期は稲は既に刈り取られ、田植え時期の水を張った田や、稲が伸びて緑に覆いつくされた田、そして刈込前の黄色に染まった田のどの風景も見ることは出来ませんでした。

雨期に行くと泥だらけになるとのブログ情報が沢山あったので、雨期は外そうとこの時期にしたのですが、歩きやすくはありましたが、色が無かったのが残念でした。


10月まで雨期とガイドブックに在りましたが、ガイドに尋ねると雨季は7月までとの事。黄色くなった棚田を見るには8月末から9月にかけてが良いとのことでした。

写真はホテルの廊下に飾ってあった写真を写したものです。(撮影者の方、無断利用ごめんなさい。)
これはおそらく田植えの時期でしょう。こんな写真が撮りたかった!










トレッキングですが、多くは田んぼの畦道を歩くきます。しかし写真の様な所も有ったり、小さな滝の流れ落ちる渓谷を渡ったりすることもあります。後半は殆ど車道でした。








雨季は終わって田んぼに水は入っていないとはいえ、ガイドはわざわざこんな狭い畦道を歩かせスリルを味合わせてくれます。

私を含め何人かが犠牲になり、靴が泥んこになってしまいました。

写真の畦道はまだ広い方です。靴は汚れてもいい物、防水性の有るものの方がいいでしょう。因みにラオカイの駅でハノイに戻る列車を待っていたレストランでは、靴磨きが何人もやってきました。おそらく多くの観光客の靴が泥んこになってしまっているのでしょう。いい商売らしい。






前方後円墳のような形の棚田が見えてきました。

良く見るとこのような円錐形の頭がカットされたような棚田が多く見られます。







稲が無いのが残念。ここには写っていませんが、水牛が放し飼いされていて、畦道の傾斜部分の草などを食んでいました。









1時間ほど歩いたところで休憩です。

写真の奥の方から手前に向かって歩いてきています。








これがなんだかわかりますか?

インディコ・ブルーです。つまり藍です。多くの民族衣装はこの藍を使って染めています。

良く見ると私達に着いてきていた黒モン族の女性たちの手が黒い。これは藍から染料を作るためです。

田んぼに出来ない傾斜地を使って、ところどころにこのように藍の栽培がされていました。

10分程休んで出発。右手の方に山肌を覆いつくすように棚田が広がっています。










アップにしてみました。

返す返すも緑か黄色だったら・・・・・・









写真は同行していた黒モン族の女性が作ってくれました。












もう一度短い休憩を取って直ぐに棚田から分かれ自動車道に出ました。少し歩いた先に展望台を兼ねた休憩所が。ここにはトイレも有るので少し長めの休憩です。

今回のブログの最初のパノラマ写真はここから撮ったものです。

左の写真のようにここでは川の流れも景色に変化を持たせています。

上の写真は展望台から右方向を写したものです。

こちらは左方向です。

良くま~これだけ開墾したものですね。農民の執念のようなものを感じました。


この休憩所でガイドや同行した黒モン族の女性たちに、前日ハムロン丘で買った栗を提供しました。喜んでくれたので持って行った甲斐が有りました。

ここでイーリンホーを後にして次の目的地のラオチャイ(Lao Chai)という村に向かいました。

遠くの谷間に見える村です。








車道を少し下り、途中から近道らしき山道を歩き、下の平地まで下って行きました。

途中で出会った水牛たちと。長閑~。
(本当は他のメンバーから相当遅れて焦っていたのですが。)






平地に近い棚田は1つ1つの田んぼの面積も広く、土壌も肥沃そうでした。










牧歌的な風景が広がります。








上の写真に写っている川を渡るとラオチャイ村です。
橋を渡って左手に折れると、道沿いに食堂やお土産物を売っている店が並んでいました。

写真左手に写っているのは食堂の一つですが、既に満員でした。

時刻も既に12時半を回っていたので、私たちもこのうちの1軒で昼食です。



ここが私達の入ったお店の入り口です。

田舎の店って感じです。

後ろ姿の妻の横にいるのは先にお見せしたハートと馬を編んでくれた黒モン族の女性です。

背中に背負った籠の中には。私達に売ろうとしているお土産が入っていました。


これがランチです。手前から揚げ春巻き、チキンカレー、そして豆腐の揚げ物でした。どれも結構美味しかった。食事はツアー料金に含まれています。勿論汗をかいた体に冷たいビールは欠かせませんでした。こちらは有料で30,000ドン(150円)でした。

食べている間にモン族の女性がお土産を売りに来ました。買う気はなかったのですが色々お世話になったので、チップのつもりで小物を一つ買いました。メンバーの中で買ったのは私達だけでした。みんな若いのでクール!

お店の中です。

立っている4人は私達のメンバーです。男性3人がフランス人、女性が韓国人です。この他に韓国人の女性と最初は国籍不明だった日本人の若い男性です。





食堂を出ると黒モン族の女性たちの姿はもうありませんでした。現金なものですね。商売が終わったのでさっさと帰って行ったようです。おそらくこの辺りに住んでるんでしょう。

少数民族の村々を巡るツアーなのに、ガイドはどんどん前に向かうだけで何の説明もありません。てっきり民家に寄ってその生活を覗くとかすると思っていたし、各少数民族の特徴とかを教えてくれるものと期待していましたが、そういったものは全くありませんでした。

この辺りはラオチャイ(Lao Chai)村ですが、黒モン族が多く住んでいるそうです。

これが黒モン族のスカート?








こちらはラオチャイ村の小学校。こんな風にSapaの観光客は圧倒的欧米人が多いようです。

道端のお店では柿やミカンが。やはりこの辺りでも穫れるんですね。









ラオチャイの村はずれに在るゲストハウス。

これは結構現代的ですが、民宿をやっているような少数民族の家も何軒かありました。

利用するのは殆どが欧米人のバックパッカーの様です。朝分かれた1泊ツアー組はアジア系は皆無でした。





知らないうちにタヴァン村に入っていました。この村にはザイ族、黒モン族、赤ザオ族などが住んでいるそうです。(ガイドブックより)

写真はタヴァンの小学校です。
どこも学校はしっかりしているので、意外とこの辺りは裕福なのかも。






村はずれに有ったスーパーです。

かなりイメージとはかけ離れた生活ぶりでした。









ここから橋を渡ったところでトレッキングは終了です。











迎えのバスを待つ観光客と最後の商売に掛ける赤ザオ族の女性たちです。











私達のグループのメンバーの一人が最後までターゲットとされました。
中々いいムード。
結局何も買わなかったそうです。

バスに乗った時点でガイドは去って行きました。チップは不要でした。

バスに揺られて30分。15時15分にホテル前到着です。他のメンバーはここから歩いて各自のホテルに帰ります。私達は道路を横切るだけでした。
万歩計を見たら17,000歩ほど歩いていました。因みにこの日1日では20,000歩を超えていました。

次回は最終回です。この夜のサパの町と翌日のバックハーの日曜市ツアーをご紹介します。