2015年10月28日水曜日

台湾に行って来ましたー3日目・最終日(九份・台北市内)

前回は十分から瑞芳まで列車で移動したところまで書きました。今回はその続きです。
瑞芳で下車して、まず帰りの列車の時刻のチェックです。自強号と言う台湾鉄道の台北駅経由の列車が18時半頃にあるのを確認して、バス停へ。

駅前のバス停に基隆ー金爪石間のバスが来たので、運転手に尋ねたところ、九份に行くバスはここではなくもっと左手の方だと教えてくれました。どうやら上り下りの向きが違ったようです。
道路の反対側を見ながらバス停を捜しましたが見つかりません。不安になった頃やっとたどり着きました。上りと下りのバス停がなんと200m以上も離れていました。写真左手の手前が駅で奥が九份方面です。




金爪石行きのバスに乗りました。バスは町から出て九十九折の山道を登って行きます。対向車も多く結構スリル感が有りました。

約15分で九份老街の入り口近くのバス停に到着です。運賃は15元(57円)でした。

バスを降りると目の前に今上って来た道とその向こうに太平洋が望めました。

歩いて1分ほど登ったところにあるセブンイレブンの右手に横丁の入り口が有ります。この横丁が基山街と言う通りで、別名九份老街と呼ばれている観光客で賑わう商店街です。狭い道路の両側にはレトロ感豊かな色んな店が並んでいます。立ち寄ってみたい店も沢山ありました。




まず妻が足を止めたのは、雪在焼というクレープのような生地にピーナッツを飴で固めたもの(約20㎠で高さは最初は30cmほどある立方形をしている)を鉋で削ってできた粉を塗り、その上にアイスクリームを乗せ生地で包み込んだスイーツを売っているお店でした。

写真の一番奥の男性がピーナッツキャラメルを削っています。台の上にある円形の生地にピーナッツの削ったものを塗った上に、お客の注文に応じてアイスクリームを乗せて包みます。

1つ40元(152円)で買って、食べながら歩きました。ピーナッツが効いていて結構美味しかった。



その次は私が選んだ芋団子のぜんざいを食べることに。老街の中央あたりに1軒と有名な石段の近くに1軒あります。ガイドブックに紹介されているのは頼阿婆芋圓で後者の方です。
ですがこちらは混んでいるし、見晴らしもありません。
前者にはテラスのような見晴らしの良い場所で食べられるのを確認していたので、味より展望をと、その店(阿昌芋圓)まで戻りました。











こちらの方が少し汁が多いように思えましたが、疲れた足を休めながら展望を楽しむことが出来て満足でした。

因みに値段は50元(190円)なので有名な方と比べると5元(19円)高いけどゆっくりできるのでどちらに重きを置くかですね。

写真は私たちが座った席のテーブル越しに、窓のから見える景色を写したものです。













このほかにも美味しそうなものが一杯。中には見たこともないようなお菓子も売っていました。写真の薄皮のお餅で何かを包んだようなものも、食べてみたかった1品です。
歩いている間に少し暗くなって来たので、九份と言えばこの風景と知られた、石段に向かいました。豎崎路と呼ばれる通りです。豎と言う字は日本語では竪と書きます。豎崎路は台湾ではシューチールウと読みます。前出の基山街はチーシャンチエです。






この石段に連なる有名な茶屋の一つ、阿妹茶樓に入りました。満席で待たされるかと心配しましたが、結構空いていました。










玄関のある階よりもう1階上のオープンデッキの席に通されました。この席からは街の北側半分と基隆の市内、そして太平洋が見渡せました。

アルコール類は無くお茶だけです。ビールを飲みたかったのですが妻のお茶に付き合うことに。














ウエートレスがお茶とお茶菓子を持ってきてくれました。お茶はジャスミンティーです。台湾式のお茶の淹れ方を一通り説明してくれます。まず香りを味わいそしてお茶の味を楽しみます。1回の茶葉で5回までお湯を足せます。そして茶葉を入れ替えまた5回まで。


茶葉は十分にあるので何杯でも飲めますが、さすがに10杯以上はね。お茶請けは4種類のお菓子でした。これで1人300元(1140円)。値段は少し高いけど、ゆっくり過ぎていく時間の中に身をおく体験ができました。

お茶を楽しんでいるうちに辺りは暗くなりそれぞれの茶館の赤い提灯が幻想的に周りの風景に溶け込んできました。

帰りの列車の都合で6時前にこの店を後にして、石段を下り切ったところにあるバス停に。





それにしても大変な人出です。やはり地元の台湾人や中国から来た観光客が圧倒的に多いのですが、日本人の割合も決して少ないものではありませんでした。

既にバス停にも沢山の人がバスを待っていました。何分待たねばならないのだろうかと心配していたら、やって来た基隆行きのバスには数人しか乗りません。殆どの人たちは台北市内まで行くバスを待っていたようです。慌てて先頭まで行きそのバスに飛び乗ることができました。
またここにはタクシーも沢山いて、相乗りで台北市内に帰る方も沢山いました。以前長女が来た時にもこの相乗りタクシーで台北のホテルまで帰ったそうです。

バスで瑞芳駅まで10分でした。結構混んでいて座る席が無かったのですが、なんと現地の女性の方に席を譲られてしまいました。自分では若く見える積りでしたが・・・・・。喜んで良いやら、悲しむべきなのか?

瑞芳駅の切符売り場に行ったら、6時半過ぎの列車は席がないとのこと。次は7時2分。40分も待っていられないので、急遽バスで帰ることにしました。
バス停に丁度台北行のバスが停車していたので飛び乗りました。このバスも地元の方がよく利用されていて、かなりの数のバス停に停まります。

問題はこれにかかる時間より、終点が台北駅でなく、駅よりかなり東の忠孝復興路だったことです。おまけに悠遊カードを持ってないので、現金を払ったところおつりがもらえませんでした。後でわかったことですが、台湾ではバスではおつりがもらえないので、小銭を用意しておくかプリペードのカードを買っておくかだそうです。結局一人100元(380円)かかってしまいました。ま、1時間強乗っての値段ですから、日本と比べれば安いものですが。

この日はここまでまともに食事をしていなかったので、この近くで夕食を取ることにしました。
「そごう」が有ったので、地下に見つけたラーメンの山頭火に行きました。ここはラーメンだけでなくとんかつやサラダも置いてあったので、ビールを飲みながら和食を頂き、やっとお腹を落ち着かせました。
直結しているMRT板南線の駅から台北駅へ。3駅で到着です。部屋に付いたのが丁度9時でした。
足がパンパンになっていました。

翌朝ホテルの受付から電話があり、荷物を預かっているとのこと。行ってみると前日一緒に食事した友人のAさんからお土産が届いていました。杏子にくるみを挟んだお菓子ですが、後で食べて分かったのですが、これが結構美味。妻は次回行くことがあったら、お土産に絶対買うと言っています。







チェックアウトして荷物をフロントで預かってもらい、小雨の中をMRTの淡水線で2駅南に下がったところにある中正記念堂に行きました。


















ここは蒋介石を記念して建てられたモニュメントです。










銃を持った2人の兵士が微動だにせず向かい合って立ち蒋介石の像を護っています。
毎時丁度に交代式が有るそうですが、付いたのが10時10分で丁度終わっていました。







広大な敷地に壁がめぐらされているのですが、その壁の近くに健康歩道と名打った小石を立てに敷き詰めた歩道が有ります。歩きながら足裏マッサージができるのですが、これはもう拷問です。私は5mでギブアップでした。
















この記念堂を東南の門から出て、真っ直ぐ東に歩いて行きました。大きな道路を2つ越えたところから広がっている康青竜と呼ばれる地域の散策です。永康街、青田街、龍泉街の総称です。このあたりは洒落たカフェやレストランが落ち着いた住宅街のような街に点在しています。




北の端は信義路で有名な小籠包の店、鼎泰豊(ティンタイフォン)が有ります。


















鼎泰豊はいつも行列が出来ているので私たちは、先の中正記念堂の東にある、杭州小籠湯包と言う店に行きました。

ガイドブックには「薄皮でぺろりといける安くておいしいと評判の店」とありましたが、私は格別薄皮だったようには思えませんでした。










小籠包2セイロ、エビシュウマイ、かぼちゃの蒸し饅頭と酸辛湯、そしてビールで640元(2432円)でした。




因みにお茶は無料で注文の必要はありません。勝手に自分で取りに行くだけです。ビール、清涼飲料水そして小鉢もすべてセルフサービスです。注文票にチェックして、自分が取りに行くシステムです。缶ビールやコーラなどは冷蔵庫から、小鉢は陳列されている棚から好きなものを取ってきます。



東門からMRT淡水線に乗り3駅で台北駅に。



ホテルのフロントから荷物を受け取り、前日野柳に行ったのと同じバスターミナルから空港行に乗車。45分で空港に到着しました。

滑走路の混雑で40分程遅れましたが、無事ヘイズで視界の悪いクアラルンプールに帰ってきました。

あっという間の3泊4日の台湾旅行でした。台風の影響もなく無事楽しんでくることができました。

台湾に行って来ましたー3日目(野柳・十分)

朝起きてカーテンを開けて外を見たら、まだ雨は降っていない。激しい雨なら中止にしようと思っていましたが、雨具を持って急いで出発。
台北鉄道駅のホール(写真)を抜けて南口へ。そこから西に200m程行ったところに、国光客運バスの西Aターミナルがあります。ここから台湾の北端の金山行のバスが出ています。


写真はバスターミナルのロビーです。




この日最初の目的地は金山と基隆の中ほどにある野柳地質公園です。運賃は1人96元(365円)。台北市内や基隆市内で結構停車するので、約1時間半かかりました。

帰りのバスの停車場が分からなかったので、丁度バスを降りた場所の道路を挟んだ反対側に在った交番で聞きました。お巡りさんが親切にそのバス停まで連れて行ってくれました。

確認後海に向かって歩き始めました。坂を下ると目の前に何故か懐かしさを誘う漁港の風景が飛び込んできました。イカ釣り船なのか集魚灯をたくさんぶら下げた漁船が港をギッシリ埋めていました。






そこから半島に向かうと直ぐに広い駐車場を備えた公園入口に着きました。
野柳地質公園は写真の地図のように細長く突き出した岬です。


ここは海岸に広がる奇岩が有名なのですが、日本ではそんなに聞いた事がない場所だったので、きっと閑散としているのだろうと思っていたら、なんとその広い駐車場は団体バスで満杯でした。

右側にマリンパークが有り、その左側に公園入口があります。
入場券を1人80元(304円)で買ってゲートを入ります。ハーフ40元と有ったので何だろうと思ったら児童用の値段でした。


大勢の人について遊歩道を歩くとすぐ右側に人だまりが有りました。入ってみると、この公園を紹介するパンフレットには必ず紹介されているキュートな王女や女王の頭が有り、順番で写真を撮っていました。

私達も並んで撮ったのですが、直ぐにそれは模造品だったことに気が付きました。本物はその先の海岸にありました。


展望台から望むと数多くの奇岩が並んでいます。思っていたより数倍も感激しました。

早速下に下りて間近に見ると、自然の力に驚かされました。

もっと海寄りのところには写真のように、浸食途中の岩も数多くあり、何百年後にはこれも何らかの形をした奇岩になるんだろうなっと思えました。









茸岩やキャンドル岩、キュートな王女などが手前の奇岩群の中に。

左がキャンドル岩。







右の縦撮りの写真がキュートな王女。














女王頭や仙女のサンダル、地球儀、マリンバードなどがその奥の奇岩群にありました。

左の写真が女王頭を後ろから見たものです。木道に写真待ちの列ができているのが分かりますか?右側の赤い帽子の係員がきちんと順番を守らせています。どこかの国とは違いますね。

これが仙女のサンダルです。右下の方に写っているのが地球儀です。

台風の影響で風が強かったのですが、雨が降ることもなく約1時間半散策を楽しみました。






入り口とは別の出口を出るとそこはお土産屋さんが立ち並ぶ通りになっています。干物やスルメなどの海産物や貝細工も数多く売られており、日本の観光地と変わりありませんでした。

私たちは何も買うことなくバス停に戻ってきました。バスを待っていると客待ちのタクシーの運転手がやって来て、行先を訪ねてきました。十分に行くと言ったら、料金表を見せ1400元(5320円)とのこと。バスで基隆に行ってそこから電車を乗り継ぎ十分に行くには4時間かかると言います。タクシーだと1時間。近くにいた中国系の観光客に相乗りしないかと誘いましたが断られてしまい、結局時間をお金で買うことにして1110元(4180円)で合意しました。バス代電車代が1000円としても3000円の余分な出費になりました。

十分には1時間どころではなくなんと30分で着いてしまいました。だまされた感が倍増。
予定より2時間以上早く着いたので、後で余った時間で予定になかった滝を見に行くことにしました。

まずここに来た第一目的のランタン上げに挑戦しました。既に線路の上ではたくさんの観光客が次々にランタンをあげています。


線路沿いに並んだ店の中ほどで、ランタンを買うことにしました。ランタンには数色あり、単色のものと、異なる4色を組み合わせたものが有ります。各色はそれぞれ異なる運を表します。例えば赤は健康運、ピンクは幸福運、xxは金運、yyは仕事運のように。あらかじめセットされた組み合わせの中に私達の望むものがなかったので、まずは健康と、赤色単色を選びました。単色は150元(570円)、4色の組み合わせは200元(760円)です。


写真は書いている途中で列車が来たため、皆一時退去した時のものです。この線はディーゼル車が走っています。十分の駅近くではこのようにまるで路面電車のようです。

何せランタンは4面有るので目一杯願い事を書きました。
健康に関係のない、子供たちの良縁やゴルフのスコアアップまで。妻は大好きなピンピンコロリ(死ぬ間際までピンピンして、死ぬときはコロリと行くこと)と言う言葉も。


その言葉が仇となったのか、それとも願い事を書き過ぎてランタンが耐えられなかったのか、はたまた雨が降ってきたためか、私たちが上げたランタンは、10m程上がったところで急に傾き、ろうそくの炎がランタンに着火。なんと燃えながら線路に落下。あっという間に灰になってしまいました。まさにピンピンコロリでした。これが私達の運命と受け入れざるを得ませんでした。でも殆どのランタンが高く上がり空の彼方に消えていく中で、華々しく散った私達のランタンは特筆ものでした(よね?)


写真左は上げた直後。

右の写真の奥の方で煙をあげているのが私達のランタンです。















駅前の屋台でチャーハン入りチキンを食べて昼食として、小雨の中傘をさして十分瀑布へ向かいました。





レンタバイクもあるのですが、雨が降っているので歩きました。バイクで行くほどのこともなく15分程で公園入り口に。

右の写真は途中で見つけた面白い看板です。「びます駅を呼」って一体どういう意味だ?中国語を見ると「タクシーをお世話する事務所」ってところですね。





この滝はガイドブックでは有料となっていましたが現在は無料でした。

新しく作られた木道を下って行くと滝の音が聞こえてきます。階段を下りきったところに展望台があります。






上流の川の流れはそんなに早くなかったのですが、目の前の滝にはかなりの水流があり、落下する水のしぶきがこちらまでかかってきそうでした。

滝の上の方には駅近くで揚げているランタンが浮かび上がって来ては上流の方へ飛んで行ってました。写真を拡大すれば雲の中の黒い点がランタンだと分かります。



帰りも同じルートを帰ったのですが、川沿いに遡って川の反対側の駐車場に出る道もあるようです。もっともそちらは団体バスばかりが停まっているようでした。
いつの間にか雨も上がり、のんびりしていたら、予定していた列車に遅れそうになり、途中からはダッシュでした。
次の目的地の九份に行くため上りの電車に乗り、瑞芳まで向かいました。運賃は1人19元(72円)。この平渓線は名前の通り渓谷に添って走り、目を楽しませてくれます。
十分から瑞芳はそんなに距離はないのですが、途中駅の停車時間が多く40分かかります。 ここからバスで九份に向かいますが、この続きは次の回にしたいと思います。

2015年10月27日火曜日

台湾に行って来ましたー2日目(故宮博物院)

この台北旅行記は先の初日分と合わせて、4回のシリーズに分けてアップします。1日目、2日目、3日目、3日目・最終日編です。

この日の目的は故宮博物院で秘宝の数々を観ることでした。昨夜と同様MRTの淡水線に乗り、昨夜よりもう1駅先の士林駅まで行き、そこからバスかタクシーで博物院に向かうことにしました。

その前に朝食を取るため、まず台北駅から2駅目の雙連で下車。駅の北口を出ると、地下鉄の上は公園になっていました。その東側に添って延びる道路には朝市が立っていました。中央付近にお寺が在ったので、そこから延びた市場だったのかな?





マレーシアでは入手困難な美味しそうな柿を売っていたので、その場で食べるよう皮をむいてくれないかと頼んだのですが見事断られました。甘いよって言っていたけど、本当は渋かったのかな?それともお寺へのお供え用なのかな?





朝食は近くの豆漿の店で、台湾人の朝食を体験してみました。
私は甘くて暖かい豆漿(写真手前)、妻はしょっぱい豆漿(写真奥)、そして焼餅(小麦粉にねぎや油を加えて練り石窯で焼いたもの)に卵焼きと油條(棒状の揚げパン)を包んでもらいました(写真右)。
甘い方は普通の豆乳ですが、しょっぱい方は豆乳が固まりかけてトロトロしたものを底からかき混ぜながら食べるよう店の人に教えていただきました。中には油條の切ったものが入っていました。全部で80元(約300円)。
しょっぱい方の豆漿は好き嫌いが有るか分かりませんね。因みに妻は途中でギブアップでした。

駅に戻りMRTで士林へ。南口にでたら、目の前にタクシーが。近いので時間の節約にと、タクシーを利用しました。10分弱で博物院の地下1階入り口に到着。丁度120元(456円)でした。地下と言っても丘の傾斜面に建っているのでタクシーを降りたところは地表です。

入り口を入ると団体の音声ガイドの貸出カウンターです。


個人用はもう一つ上の階に、切符売り場と音声ガイドの貸出カウンターがあります。

地下の団体用音声ガイドの貸出カウンターの奥に無料のコインロッカーが有ります。私の担いでいたザックは持ち込みできないかもしれないのでロッカーに入れていくよう、団体客に付いていたガイドさんからアドバイスを受けました。10元コインを蓋の内側の投入口に入れロック。取りだすときにその10元が返ってくる仕組みです。

入場券は1人250元(950円)です。日本語音声ガイドが一人200元(760円)です。

音声ガイドは展示物のガラスの上に張られた番号を入力するとその展示物の説明を聞いたり、写真を見たりできるようになっています。3Dの表示のある展示物は360度回転させた写真を見ることができます。

団体客と同じようにまず3階へ。上から下へ年代を追って下がってくるのが良いそうです。



最初に301号室。ここには西周晩期(紀元前800年頃?)の作品が2点。鐘と鼎です。この部屋と次の302号室は順番制で尚且つ立ち止まって見ることが許されません。でも時間が早かったのと丁度団体の波が切れたのとで、301号室ではゆっくり立ち止まって見ることができました。

次の302号室も行列が出来てはいましたが、5分ほどの待ち時間で入れました。ここには有名な清代の肉形石(豚の角煮のように色づけされた石)と翠玉白菜(半分が翡翠の緑半分が白玉の白の玉石を利用して白菜を彫ったもの)が展示されています。写真はガイドブック(地球の歩き方)に掲載されたものです。
どちらも小さなものなのでゆっくり見たかったのですが、さすがにここでは立ち止まることが許されず、歩きながら見ることになりました。

他の部屋にも、もっともっと素晴らしいものもあったので、何でこの2つがそんなに有名になったのか不思議です。


その後、308→306→304→303→305→307→300と3階の全ての部屋を見て回りました。写真の撮影が禁止されているので、素晴らしい展示物の一部でもお見せできないのが残念です。

3階は主に玉石を使った玉器類と青銅器の展示です。新石器時代(紀元前5000年)の物もあります。紀元前5000年とは7000年前と言うことです。そんな時代に既に玉石を細工した飾り物などが作られていたとは驚きです。

この階だけで2時間半。2階に下りる前に、椅子に腰掛けたとたん足がつってしまいました。1週間に3回もゴルフに行って4時間以上歩いていても足がつるなんて滅多にないのに、なんでやね!今度来るときはアンメルツでも持ってこなくては。

続けて回ることは諦めて、1階のコーヒーショップで30分弱休憩。やっと痛みも引いたので2階へ。

この時一度ゲートを出るので、アミューズメント・パークのように手に判を押してもらい、再入場時に見せます。

2階は主に陶磁器と書画が展示されていました。

特に陶磁器は素晴らしく、唐の白磁や三彩(いくつかの色の釉薬を使ったもの)、宋の青磁、明の青花(西方から輸入したコバルトで下絵をかいたもの)など多くの名品が展示されていました。
すべてじっくり見ていたら何日かけても足りそうにありません。

書画は特別展なのかほとんどが、布教の為清にやって来たカステリヨーネという宣教師が描いた絵画でした。中国名を郎世寧と言い、彼によって遠近法などの西洋画の手法が広められていったそうです。

1階は仏像などの宗教関係の彫塑作品や家具類が展示されていました。流石にこの頃には疲れ果てていたので、ざっと見るにとどまりました。

展示物は周期的に何点かづつ入れ替えられているので、ガイドブックに載っているものがなかったり、張られている番号の音声ガイドがなかったりしましたがそれでも十二分に堪能できました。
音声ガイドを返却して地下のミュージアムショップでお土産を捜しましたが、これと言うものもなく絵葉書のみを購入。

表に出て丁度来たバスに乗ったのが3時でした。着いたのが9時少し過ぎでしたから6時間弱いたことになります。

10分強で士林駅前に。バス代は一人15元(57円)でした。







3時を既に過ぎているのに昼食を取れていませんでした。空腹感が半端ではなく駅前の食堂に飛び込みました。




台湾名物の牛肉麺(写真手前)、サバのつみれスープ(写真奥右),碗粿(写真奥)と言う説明のしようのない食べ物。簡単に言うと茶碗蒸しの卵を水溶き米粉に変えて蒸し、上からみたらしのような餡をかけたようなものです。具はエビ、ピータン、肉などでした。これで175元(665円)。

妻に言わせると軽い昼食は、そのあとのデザートの為だったそうです。再度雙連に戻りガイドブックに載っていた冰讃(ビンツァンと読む)と言うスイーツの店に、マンゴーカキ氷を食べに行きました。ここでは100元(380円)で凍らせたマンゴーをスライスして生のマンゴーをトッピングしていました。





やっぱり前夜の冷凍バージョンより格段に美味しい。時間も時間でしたがお客は我々を含めて日本人が3組いただけでした。
やっと美味しいマンゴーカキ氷にあり付け、満足してホテルに帰りました。


夕方6時に迎えに来てくれた台湾人の友人Aさんと101傍の新光三越の信義新天地へ。

A9館(写真の右側の建物)の8階にある欣葉と言う台湾料理のレストランで、こちらの友人たちとの会食です。







早く着きすぎたのでAさんの案内で何棟かのビルの2階の外を巡っている回廊を101まで歩いてみました。ここまでくると101が高過ぎて全貌を見ることはできませんでした。



夕方7時に7人の友人が集まってくれました。中には15年ぶりの方もいましたが、昨日の今日会ったような楽しい食事でした。2時間半があっという間に過ぎて再開を誓いその場を後にしました。Aさんに送ってもらい、ホテルに帰ってきました。

いよいよ明日は十分(シーフェン)、九份(ジョウフェン)。
何故か十分は普通の「分」で、九份は人偏の付いた「份」です。

この日雨にあったのは夕方食事に行った時だけ。翌日は台風の近づいている太平洋岸に向かうので、後1日何とか天気が持ってくれるよう祈りながらベッドに入りました。