バンティアイ・スレイを12時過ぎに出発。針路を更に北東に取り、プノン・クーレン山の麓に添って田舎道を走りました。
路肩に切り出した材木が山積みにされていたり、道路にはみ出して切った芋が干されていたり、牛が堂々と道路の真ん中を歩いていたりの全くの田舎道です。
面白いので走っている車の中から何枚かの写真を撮ってみました。
最初の日から気になっていたのですが、路肩のいたるところでペットボトルに入った液体が売られています。その正体がやっとわかりました。なんとガソリンです。
そういえばガソリンスタンドをあまり見かけません。主にバイク用かと思われますが、きっと車やトゥクトゥクも利用するのでしょう。それにしても照り付ける太陽に輝くガソリンを見ていると、なんだか不安になりました。
約1時間ほどでベン・メリアの入場券売り場に到着しました。他の遺跡は共通のチケットですが、郊外の遺跡は別途チケットの購入が必要となります。今回の観光ではこのベン・メリアだけがその対象でした。料金は5ドル。
この道路の反対に小学校があります。校舎の壁には熊本ライオンズクラブ小学校と書かれていました。
少し休憩していよいよベン・メリアです。
「花束の池」と言う意味を持ち、アンコールワットより少し前に建てられたそうです。アンコールワットと似ている点が多いので、東のアンコールワットと呼ばれているそうですが、日本人に知られているのは「天空のラピタ」のモチーフになったと言われていることでしょう。
またベン・メリアのベンは樹の名前で、硬い幹は高価な木材として利用され、その実はアクセサリーとしてお土産品となっています。
東口で車を降りて、水草に覆われた濠を渡って参道を行くと、まず最初に保存状態のとても良い蛇神ナーガの欄干がありました。ガイドブックによるとベスト・オブ・ナーガだそうです。
一番外の回廊の入り口(東門)付近は見事に崩れ落ちていて、まるで瓦礫の山です。これは蟻に浸食されて基礎が崩れたためらしく、人が手をかけなければこうなるのかと思わされました。何百年も放置されていたのを一部だけでも観光できるようにするまでには、きっと大変な努力が必要だったことでしょう。しかしまだ世界遺産には入っていないため、保存のための資金がないらしく、いつまでこの状態が保てるのか心配です。
ベン・メリアはアンコールワットと同じように三重の回廊を持っていて、一番外の回廊(第一回廊)と第二回廊の間には十字回廊もあったようですが、今ではどこが何なのかわからないくらい崩壊しています。
これでもかこれでもかと言った具合に、まるで人工的に作ったかのような異次元の世界が続きます。インディ・ジョーンズになった気分で、真っ暗な回廊の中を歩いたり、経蔵横の狭い通路をあるいたり、瓦礫の上をお尻を落としながら歩いたりしました。
ここは他の遺跡と違い、建物とか壁画を見るのでなく異次元でのアドヴェンチャー体験を楽しむところかと勘違いしそうになってしまいました。
第二回廊の東北の角に「天空の城ラピタ」のモチーフとなった所があります。
建物は崩れ屋根には木々が茂っていますが、壁のデバターの壁画は崩れずに残っていました。
1時間15分ほどでこの探検(?)を終えて西門から出ました。こちらに回されていた車に乗り近くのレストランで遅い昼食。
渇いた喉にビールがおいしい。
またここでは変わった野菜が出されました.見た目は海苔のような海藻系ですが、実際は樹の葉っぱだそうです。味と言うより食感が楽しめました。その(7)でその正体をお見せする予定です。
3時半に昼食を終えて、ロリュオス遺跡群に向かいました。
この続きはその(7)でお伝えします。
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