2024年11月12日火曜日

ネパール 世界遺産を巡る旅 その7 ポカラへ

雲海に浮かぶ日本山妙法寺の仏塔

8日目、ルンビニ園観光を終えて、9時50分にポカラに向かいました。

道を牛の団体が横切っているのに遭遇。ルンビニではごく普通の風景らしい。





右手にルンビニのゴータマ・ブッダ国際空港が。

まだ新しい空港です。こことポカラの国際空港は中国の協力でできました。

ところがまだ、国際便は飛んでないそうです。インドとの制空権の問題?


シッダルタ・ナガルの町までは、昨日と同じ道。10号線(H10)で直進してチトワン方面には向かわず、今度は左折し北上。

片道2車線の幹線道路を快調に走り、やがてプトワルの街へ。

前方にポカラ迄157㎞の表示板が見えてきました。


上の写真から5~6分で山の中へ。

上り始めて直ぐは工事中の為、道路はかなり荒れていました。

このすぐ先ではトンネル工事が。一体どこに抜けるんでしょうか?



更にその先ではがけ崩れの補修工事が行われていて、交互通行になっていました。

左側は写真のような谷。結構スリルがありました。

前日の嫌なイメージが浮かんできましたが、その先は概ね良好で、順調に進みました。


ホテルを出て2時間弱で、左の写真のような展望ポイントにつきました。

深い谷の反対側には滝も流れていて、10分ほど写真タイム。





写真は法華ホテルで作っていただいたお弁当です。
既に12時近かったので、運転手のシバさんに差し上げたら、この休憩中に平らげていました。

妻は乗り物酔いの薬を飲んでいるので食欲無く、残りの一つのほとんどは走行中に食べることに。お握りと卵焼きが美味しかった。

少し先の道路の両側にこのような果物や野菜を売っている屋台が並んでいました。








20分程先のガソリンスタンドで給油とトイレ休憩。

ガソリンは1リットルで約200円ほどでした。





上の写真の前方の山に何か字が見えるので、ズームにしてみました。

タンセンという町の名前でした。

15世紀から16世紀に繫栄したパルパ王国の首都で、今でも現地の人はパルパと呼ぶそうです。
この辺り一帯はオレンジの名産地で、11月頃からは道路端に沢山の店が出るそうです。

タンセンへの分岐を過ぎて少し上ると、写真のように、棚田の広がる牧歌的な風景を楽しめる展望台がありました。

ここでも写真タイムを取りました。前日のドライブと大きな違いです。

この先にチトワンに向かう道との分岐があります。


しばらく行くと写真のような大きな川を渡りました。

カリ・ガンダキ川でポカラから流れてきているそうです。





川にかかっているカリ・ガンダキ・ブリッジです。


橋から少し行って川と別れて、峠に向かって上って行きます。

写真はマルンガという町です。






20分程走ったところで、ドライバーのシバさんが車を停めました。

Tindobate-Pelakot Suspension Bridgeと言う吊り橋です。





結構な迫力です。

この先にも村が有るんですね。

時間が有ればもっと先まで行ってみたかったのですが、日のある内にポカラに着くために先を急ぎました。



因みにこの写真は橋の上から下を写したものです。

渓流と棚田のバランスが気に入りました。






幾つかの町や集落を過ぎて、道は徐々に標高を下げて行きました。

途中にもご紹介したいところが幾つかあったのですが、長くなるので今回は割愛しました。




吊り橋から2時間半ほどで、前方が開けポカラの町が見渡せるポイントにつきました。

タンセンが標高1,350mでほぼカトマンズと同じ高度。ポカラは800mですから、かなり低くなっています。

残念ながらヒマラヤ連峰は雲の中でした。


ポカラの町に入ってきました。

この左の写真の少し先で、右折し東に向かいました。

ホテルまで距離的には10kmに満たないのですが、今まで出会った事のない悪路。
慎重に走って20分でホテル到着。

この日と翌日の2夜を過ごす、マウンテン・グローリー・フォレスト・リゾート&スパと言うホテルです。

ここは周りと違って別世界。

私達の部屋は写真の右端の建物の左の角部屋です。


ベランダから、芝生の庭に出ることが出来ます。

庭を歩いていたら、日本語が聞こえてきました。隣の棟に日本からのツアーでいらっしゃっているご夫婦が滞在されていました。

カトマンズから飛行機で来られたそうです。


今回の旅行の件などをお話ししていたら、西の方にマッターホルンのような山が、雲の中から顔を出し、夕日に輝ているのが見えたので、急いで写真を撮りました。

後で分かったのですが、マチャプチャレと言う山で、アンナプルナ連峰のポカラに一番近い峰で、現地では神の山と呼ばれています。

町に出かけて食事をするような場所ではないので、朝・夜の食事はホテルでとりました。

味はまずまずでしたが量が多い。翌日は2人でシェアして丁度良かった。





翌朝4時に起きて4時半に車でホテルを出発。

町中でこの日のポカラの日本語ガイドさんを拾って、町の西側にある丘の上に建つラニバン・リトリート・ホテルへ向かいました。
この丘はラニバンの丘と呼ばれています。

(日本語のガイドの筈が、殆ど日本語が話せず、結局英語での会話となりました。)

左の写真はホテルを降りて来た時に撮ったものですが、午前5時の時点では真っ暗。

この門の数百メートル下で下車し、スマホのライトで道を照らしながら上って行きました。




この日の日の出は6時15分頃。

私達はホテルの屋上に陣取り日の出を待つことに。

本来ならこの方向にヒマラヤのアンナプルナ連峰が見えるはずでしたが、ご覧のように雲の中。


そのうち少し明るんできて、下の方に日本山妙法寺が見えてきました。

ルンビニでも紹介しました、チベットにある2つの日本山妙法寺の一つです。

とても幻想的だったので、巻頭でご紹介しました。

6時20分頃雲の上に太陽が顔を出して来ました。

雲の下がポカラの町です。






反対側、つまり西の方向の山頂に巨大なシバ神の像が、朝陽を浴びて輝いていました。








ガイドさんが写真の山の山頂(サランコット)にいる仲間のガイドに電話したところ、当然ですがそちらからもアンナプルナは雲の中とのことでした。

因みにサランコットとの間の雲の下はフェワ湖です。この日の夕方、わたし達も夕日のアンナプルナを見るためにサランコットに行く予定です。


ホテルで見かけた「フウセントウワタ」の花と実。

花よりこの実の方が観賞用とされるそうです。





これもホテルで見かけた花です。「ねむ」の花に似てますが、カリアンドラ(オオベニゴウガン)と言う花らしい。

南国の花なのでポカラが如何に温かいか分かる気がします。

8,000m級の山裾ですが、緯度的には台湾とほぼ同じなので、雪もなく冬でもそんなに寒くはないそうです。
ラニバンの丘でアンナプルナ連峰の朝焼けを見ることを諦め、少し下がって日本山妙法寺迄30分ほど歩きました。

ひなげしの花が満開でした。





上の仏塔の四面には仏陀が収められていて、4つとも異なった国から寄贈されてるそうです。

立像や涅槃像もあります。










仏塔をグルっと回ったら、お祈りが効いたのか、アンナプルナが雲の上に少し顔を出していました。

直ぐにまた雲の中に隠れたので、下山することに。

山門を出たところにレストランがあります。

その手前に小さなカフェ?が有ってネパール産のコーヒー豆などを売っています。

この2階でネパール・コーヒーを飲んで少し休憩することにしました。




一口飲んだあたりで、目を移すと何とアンナプルナが見えてるではありませんか。

ここから先は次回のアンナプルナ展望編でご紹介します。



アンナプルナの展望を堪能した後、ホテルに戻り朝食。その後少しゆっくりしてから市内観光に向かいました。

左の写真はホテルのメイン・ビルディングです。




11時にホテルを出発。
先ずホテルの近くにある、国際山岳博物館、International Mountain Musiumに行きました。

余り期待してなかったのですが、広大な敷地にコーヒーの木が植えられたり、カフェのような建物も有ったりして、ゆったり過ごせるようでした。

上の博物館の前にマチャプチャレの模型?

山頂が2つに分かれているのが分かります。







博物館の中は広く、一階には沢山の展示物が。
例えば各山岳民族の特徴や衣装の展示、登山ルートのジオラマ、アンナプルナ登山の歴史、ネパールに住む動物や鳥などの分布図や剝製の展示等々。

時間によってDVDの上映が有り、わたし達も鑑賞しました。

こちらがヒマラヤの8,000m越えの山々の初登頂記録です。












こちらは有名なシェルパ族の衣装です。










1時間ほどで博物館を後にして、次の目的地の
グプテシュワール・マハーデヴ洞窟に向かいました。

町の真ん中にあり、十数年前に修行僧がシヴァ神の像が眠っているのを夢で見て、捜したらその象が見つかったと言われています。

この参道街の店の中を進むと洞窟の入り口に出ます。

らせん状の階段を降りて洞窟に入って行きます。

シヴァ神の像は撮影禁止です。
像と言うより、わたしにはただの石に見えましたが、信ずれば通じるですかね。




シヴァ神の像が安置されているところから、頭をぶつけないように、さらに洞窟を進んでいきます。

前の方から大きな水の音が聞こえてきました。



終点に行くと、その奥の方に滝が見えます。

水音はこの滝からでした。

混んでる人、多くはインド人、をかき分けながらやっとのことで入り口まで戻りました。

ここの道路の反対側に次の目的地が有ります。

デイヴィス・フォールと呼ばれています。

1961年にスイス人のデイヴィス夫人がその夫と水浴びをしていたところ、流されてしまい亡くなったので、この名前が付けられたそうです。




この滝の数メートル上での出来事だったそうです。

この滝が何と先ほどの洞窟の終点から見えた滝になります。





昼食に向かう前に、ガイドに誘われ女性の自立をサポートする工場兼ショップに立ち寄りました。

ここのスタッフがガイドしてくれました。

写真の機械は機織り機です。



こちらは彼女たちが編んだセーターです。

その他にパシュミナやスカーフ等、種々の製品を製造しているようです。






機織りを体験させてくれました。

妻曰く結構難しいそうです。








ガイドさんお勧めのフェワ湖湖岸のレストランです。

どちらかと言うとウエスタン・フードでした。











グレービーソースのかかったチキンシズル。
味が少し濃かったのと、量が多かったのを除けば十分満足できるランチでした。

只、最初の席が日当たりが良すぎこの席に変わったのですが、この席でも結構暑かった。


上の写真にも写っていますが、テーブルからのフェワ湖の展望が素敵でした。

恐らく広場ではキャンプやBBQが楽しめるんでしょうね。





ランチ前に行った、女性の自立をサポートするお店にはお土産用の小物を置いてなかったので、地球の歩き方でも紹介されているウーヴンというお店に行きました。

Women's Skills Develpment Organization (WSDO)と言う団体のショップです。

ランチのレストランの斜め前にありました。

買い物の後、ボートで湖の上に浮かぶ小島に建つバラヒ寺院に向かいました。

ライフジャケットをRs.10 で借りて乗船。

自分で漕ぐのかと思ってたら、ちゃんと船頭さんがいました。



前方に見るのがその小島です。









湖の上空にはいろいろの水鳥が飛び交っていました。

写真は悠々と飛んでいるトンビです。






寺院の前にある祠です。多くの方が線香を上げていました。

又祠の内部は血の跡が残っていました。土曜日にはオスの動物をささげる風習が有るそうです。









ボートは元の場所には戻らず、近くの湖岸へ着け下船しました。

待っていた車で、写真のサランコットの頂に向かいました。





頂きへ向かう展望台から見た、ポカラ国際空港です。








この空港から、視線を右にずらすとポカラのの中心部と、フェワ湖の東岸が見えます。








本来なら写真の雲の辺りにアンナプルナ連峰が見えるのですが、今回は敢え無く敗退です。







この展望台で暫く待ったのですが、雲が晴れる様子もなく、山頂まで行っても仕方ないのでホテルに戻ることにしました。







途中で出会った羊の群れ。

その数400頭。ダサインのお祭りで生贄にされたり、食べられたりするために売られて行きます。

1頭3万円から4万円程で買えるらしい。それでもこのシーズンは結構高いそうです。


ホテルに戻ると、つかの間ですが、アンナプルナを雲の間に臨むことが出来ました。

次回はアンナプルナ連峰の展望をまとめてみます。






ポカラ滞在はあっという間に終わった感が強く、次回ネパールに来ることが有ればもう少し時間を取りたいと思いました。

以上。


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