2025年12月9日火曜日

ウズベキスタンの旅 その9 サマルカンド観光 後編1

 

シャフリサーブスのアクサライ宮殿跡とティムール像

前夜は痛み止めが効いたのか何とか眠ることが出来ました。
まだ左のわき腹が痛いのですが、今日の予定をこなすことにしました。

朝食ブッフェの一部です。左上の洋梨が美味しかった。

朝食後チェックアウトし、迎えに来てくれたドライバーガイドのスフロブさんの車にスーツケースを載せ9時15分にホテルを後にしました。

写真は2泊したKo'k Saroy Plaze Hotelです。

今日はオプションでお願いした、シャフリサーブス観光です。ここには今回の旅行で訪れる4つ目の世界遺産があります。

シャフリサーブスはサマルカンドから南に約100㎞に位置し、途中は標高2,000m位の峠を越えます。

峠を越えた後にある新しいレストランと後ろに広がる山並み。


巨岩がゴロゴロした山肌です。

この辺りからシャフリサーブスの手前にあるキタブの町に入るまでは殆ど木の生えていない黄色い世界です。





道路に沿って川が流れているのか、右側にはその川に沿って樹々と家々が点在しています。




こちらは帰りに撮った反対側の風景です。

この写真には写っていませんが、このような山肌にも所々民家が建っているのには驚きました。

水の確保が出来ているのか心配。




キタブに入ると一気に緑が増え、道路の両脇には果樹園が並んでいました。
このキタブを過ぎるとシャフリサーブスです。こんなところにこんな大きな町があるのかと思ったのが最初の印象でした。
やがて車はアクサライ宮殿の城壁にある門の前に到着。

こちらは北側で、この門から南の出口まで歩きます。車はそちらで待っていてくれます。

写真は門をくぐって振り返って写しました。

写真の左手にトイレが有ります。勿論有料。

上の写真の右手、つまり進行方向に向かって左手に大きな建造物が有ります。

その前に入場チケットを購入。

1人40kスム、約500円です。この後幾つかの有料エリアに行きますが、すべて同じ料金でした。


近づくと思ったより巨大でした。

この宮殿はティムールが住む予定でした。14世紀末に25年間かけて造られたこの宮殿は、ティムールの命で建てられた建造物で最も大きな物でした。

しかし16世紀に破壊され、現存しているのは門の一部だけです。

今は38mの高さがあるこの門は、元は50m程有ったと推測されています。

民族衣装を纏い記念写真を撮ってるカップルがいました。

アクサライとは「白い(又は壮大な)宮殿」と言う意味ですが、実際は青と黄金のタイルで装飾されていたそうです。

因みにシャフリサーブスとは「緑が溢れている街」です。



門の内側からこの門を見てみました。

アーチの横の壁面に凹凸のある装飾が施されているのは初めて見ました。






門をくぐると200m先まで庭園が続いていたそうです。

遅れましたが、この日は私は一眼のカメラで写真が撮れています。

アーム・サポーターに載せるとシャッターが切れることを発見。前日からそうしていれば良かったのに。残念!

上の写真の右の建物のこちら側に、当時タイル張りだった地面が残っています。

保護用のガラスを通した写真なので鮮明には見えませんが八角星の模様に見えます。





入って来た門を振り返ってみました。

この辺りに噴水の置かれた中庭が有ったようです。

写真を撮っている私の後ろにティムール像があります。



ティムール像はウズベキスタンに三体有り、一体はここにある立像です。

生まれ故郷なのでこれから出発することを示しているようです。

二体目はタシケントにあり、こちらは馬に跨った像で侵攻する様を表し、最後の一体はサマルカンドにある座像で王位について国を守る様を表しているとか。
この辺りに実際の宮殿が建てられていたそうです。

このティムール像と宮殿の正門を重ねた写真が巻頭にある写真です。









この後南に向かって進むと左側にState Museum reserve the Shakhrisabzがあります。

建物は分かったのですが、入口が見つかりませんでした。結局一周して北側にやっと見つけることが出来ました。

丁度下校時?この左側は一般道で多くの生徒が歩いていました。

入口でチケットを購入。同じ料金です。右手にティムールの生涯を紹介する建物が有ります。












ティムール帝国の勢力図。

丁度サマルカンドやタシケントの部分に光が当たって見えにくいのが残念です。

東は中国の新疆ウイグル自治区や内蒙古自治区迄、南はインド北部、パキスタン、西はカスピ海、黒海迄、北はカザフスタンの南部までと大帝国になっていました。
写真はティムールの座るべきだった王座の模型?



その他ビビハニム・モスクやウルグ・ベク天文台の模型など、シャフリサーブスに直接関係の無い展示物も多かったようですが、
展示室の半分以上が停電なのか照明がなく真っ暗で何も見えませんでした。

料金を半分返して欲しいくらい残念なミュージアムでした。


ここからドルッティロヴァット建築群へ向かいました。

左手には新しく建てられたと思われるショップ、レストランやホテルなどが入ったコンプレックスが並んでいます。

遺跡を見に来ている筈ですが、敷地内に現代が主張しているのには、個人的意見ですがちょっと興ざめ。
さて遺跡に戻りましょう。

南に向かって左右に遺跡があり、右がドルッティロヴァット建築群で左側にドルッサオダット建築群があります。

こちらが右側(西側)にあるドルッティロヴァット建築群の入口です。門の右手のチケット・カウンターでチケットを買って入場。

こちらはこの門に向かい合って立っている写真スポット?

ドルッティロヴァット建築群はウルグ・ベクによって1435年から2年間で建てられました。

一つのモスクと2つの廟があります。



こちらがコク・グンバス・モスクです。









内部です。壁の装飾が美しい。

幾つもの異なったデザインの絵が組み合わされているのは、他で類を見ない装飾方方法です。





青いドームの天井です。

淡い色調で落ち着いた感じが出ています。










広場を挟んで2つの廟が並んでいます。

右側はウルグ・ベクが自分の子孫のために建てたグンバズィ・サイーダン廟です。

左側はティムールが父親とその師の為に建てたジャムスディン・クラル廟です。



右側の内部です。

4つの石棺が並んでいます。







一番奥の石棺には窪みが有り、そこに溜まった水を飲むと病気が治ると言う言い伝えがあります。

左手を負傷中の私は早速トライと思いましたが、水は有りません。仕方なく触るだけにしました。

写真の奥に見えるように茶碗をおいて有ると言う事は本当に水が溜まるのでしょうか。

この時右手で触ったのが間違いだったかな。左手触ればもっと早く治っていたかも???



奥にある格子戸の向こう側が左手の廟です。

こちらには2つの石棺が有るはずですが、一つだけでした。

ティムールの父親はどうやらこの石棺の下の方に埋葬されているらしい。

因みに上はティムールの精神的指導者だったクリャラ首長が埋葬されています。
この廟の天井です。









廟を出て入り口に戻りました。

写真は門の横にあるミナレットです。

次は最後のスポットのドルッサオダット建築群に向かいました。門を出て右に曲がり100m程行った所にあります。






ドルッサオダット(ドルス・シアダット)建築群側からドルッティロヴァット(ドルス・ティリャヴァット)建築群を見たところです。

こちらにはモスクとティムールが眠るはずだった部屋があります。

こちらも有料で同じ料金です。

1376年にティムールの長男が亡くなり、ティムール一族に相応しい大墓地を作るという目的で、25年間かけてこの大墓地を作りました。
ドルス・シアダットとは「権力の容器とか威力のハウス」と言う事です。
今残っているのは北側の一部で、この南に宮殿の正門と比べられるくらいの玄関があったそうです。

ティムールの為の納骨堂になるはずだったところはこの門から地下に降りたところにあります。

サマルカンドのグル・アミールと比べると淋しいものですね。




これがティムール用の石棺を置く予定だった台です。








残っている建物の裏に回りました。

こちらにはまだ元のタイルの装飾が少し残っています。






裏側にあるハズレティ・イマムモスクの礼拝室です。

信者以外は入れませんでした。







ドライバーのスフロブさんとの待ち合わせの時間が来たので南側にある駐車場に向かいました。
先ずドルッティロヴァット(ドルス・ティリャヴァット)建築群に向かいます。

こちらから見ると青いドームが周りの緑に調和して美しい。

この先を左に曲がり駐車場へ。

右奥の車が私たちの車です。

ここから一旦南に向かい、町の中へ。

ATMの前で停めてもらいキャッシュをゲット。


時間は午後1時頃。

さすがにお腹が空いてきたので、帰路にある峠のシャシリクのレストランへ向かいました。

出発して1時間ほどで到着。



駐車場は車がぎっしり。上の写真の本館の方ではなく左手にこじんまりした部屋へ。
シャシリクは羊肉を串に刺して焼いたものですが、スフロブさんが頼んでくれたのはタンジールで焼いたケバブでした。
3人で600g頼みました。通常は1人300gは食べるそうです。
左奥がケバブ、右がトマトのサラダ、手前が巨大なナンです。

スフロブさんと記念写真。

食後、少年が売りに来た羊の乳のアイスクリームを頂きました。
アイスを入れて計205kスム、約2,600円でした。
ケバブは少し脂身が有ったけどおいしかった。ナンは大きすぎて食べきれず後で食べようと思い持ち帰り。結局KL迄持って帰りました。1週間ぐらい後でしたが問題なく食べられました。

調理場を見せていただきました。

レストランから外階段で2階分ぐらい降りたところにありました。

この釜1つで羊4頭分の肉が焼けるそうです。

ソーセージなども一緒に焼いていました。

働いている方たちは、とても陽気で釜から上げたばかりの肉を見せてくれたり、わたし達の質問に笑顔で答えてくれました。

釜には写真の様な肉が何本も入っていました。





サマルカンド迄一気に下ってきました。約1時間でレギスタン広場に到着です。
この続きはサマルカンド観光 後編2でお伝えします。

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