クルーズを終えて下船したノルウェー第2の都市ベルゲンは、11世紀に拓かれ、12世紀から13世紀にかけてはノルウェーの首都でした。北海周辺諸国の商業発展を目指したハンザ同盟の事務所が置かれていました。
写真は当時のハンザ商人たちの暮らしを再現した「ハンザ博物館」の入り口です。残念ながら今回は時間の都合で見学することはできませんでした。
この日の宿「Radison Blu Hotel Norge」にチェックインした後、全員で今でも当時の繁栄を色濃く残した街並みを散策に出かけました。
道端のカフェやレストランのオープンテラスでは午後の日差しを楽しむように、多くの人がビールを飲みながら談笑していました。
K氏によれば写真のお店は、ビールも食事も美味しいそうです。
まず私たちが最初に向かったのは、世界遺産のブリッゲンです。港の広場に立ち並ぶカラフルな店店が軒を連ねています。元々は13世紀ごろからドイツのハンザ商人の家や事務所として建てられたのですが、木造建設の為何度も火事で焼けたりしたようです。柱がかなり傾き、隣の建物に寄りかかってやっと建っているかのようでした。
次に向かったのが、ケーブルカーの駅です。標高320mのフロイエン山山頂まで最大傾斜度26度、全長844mを約6分で上ります。
ケーブルカーを降りて少し登ると展望台です。ここからベルゲンの街と先ほど散策したブリッゲンや港が一望できます。港の奥の方には、私たちが下船したばかりの「フィンマルケン」が停泊しているのが確認できました。既に5時近くなっているので、周りには夕景を楽しむのか大勢の観光客やカップルがいました。
下山してホテルに向かう途中に、マクドナルドに寄ってみました。カフェオレのSサイズが20ノルウェークローネでした。約310円ぐらいなのでかなり高い。スタバ並みですね。
ホテルで夕食。このツアーは殆ど3食付なので、食事の心配はありませんが、ガイドブックに出てくるような有名レストランや地元色豊かなレストランに行けないのがチョット残念でした。でも宿泊したホテルの食事は十分満足するものでした。
翌日は早めに起きて朝食を取った後、街並みの写真を撮りに出かけました。西側にはヨハネス教会が朝日を浴びて輝いていました。
ホテルの南側にあるフェスト広場には、ノルウェーを代表する作曲家でこのベルゲンに生まれたエドヴァルド・グリーグの銅像が建っていました。
そう言えばこの街のいたるところに、色んな銅像が堂々と、又は何気なく街中のそこここに建っていました。
ホテルをチェックアウトして、午前8時にバスで出発。今日のハイライトの世界遺産ネーロイフィヨルドクルーズに向かいました。
ベルゲンと首都のオスロを結ぶベルゲン鉄道の線路に沿って、山間の道を走ること約1時間40分でバスはヴォスと言う街に到着。
写真の教会はヴォス教会で1277年に建てられたそうです。当時としては珍しく石造りで第2次世界大戦時にこの街がドイツ軍によって破壊尽くされた時も、この教会は破壊を免れたそうです。
ここで少しトイレ休憩を取った後、鉄道と分かれてネーロイフィヨルドクルーズの始発点であるグドヴァンゲンに向かって谷を下りていきました。途中の道路脇には道に流れ落ちた水が凍ってしまった氷柱がまるで壁のように立っていました。グドバンゲンに近づくほどに両側の山々は険しくなって行きました。
ヴォスを出て約50分程でグドヴァンゲンに到着。フィヨルドクルーズの始発点です。
ここからソグネフィヨルドと言う巨大なフィヨルドに向かってネーロイフィヨルドを進み、途中で合流するアウルランフィヨルドを遡りフロムと言う町まで、小さな船でのクルーズとなります。Yの字を逆さにして、左の足がネーロイフィヨルド右の足がアウルランフィヨルドです。
そのまま逆Yを上に向かうとソグネフィヨルドの本流に合流します。フィヨルドなので河ではなく入り江なので標高差は殆どありません。風のなかったこの日は水面はまるで鏡のようで、両側の岩山を見事に写し、まるで万華鏡の中を見ているようでした。
12時に出港した定期便の船の思い思いの場所に陣取り、移り過ぎていく雄大な景色や、猫の額ほどの平らな場所にポツポツと建っている家々を写真に収めました。これらの景色の全てをお伝えできないのが残念です。
写真の街はこのフィヨルドの名前になっているアウルランと言う街です。この航路の中では最も大きな街でした。
ここを過ぎるとようやくこのアウルランフィヨルドの最深部に位置するこの航路の終点フロムです。この街はフロム鉄道と言う登山電車の起点でもあります。
ここで遅い昼食。地ビールとコース料理でした。食後お土産品や飲み物を買ったり、鉄道博物館を見学したりして、電車の時間まで過ごしました。
登山電車は海抜2mのフロム駅から海抜866mのミュールダール駅まで、50分程で上って行きます。途中に10程の駅があります。大きい方の写真が今使われている、新型気動車です。
小さい方は旧型車で、今はレストランとして使用されています。
このネーロイフィヨルドクルーズとフロム鉄道は、夏場は非常に人気のあるコースで多くの観光客で賑わうそうです。船にしてもフロム鉄道にしても予約を取るのが大変だとか。
フロム駅前にはエーグル・ブリッゲリというレストラン(写真のバイキング調の建物)が有り、フロム渓谷に流れる水を使った自家醸造のビールが何種類も味わえるそうですが、この時期はクローズしてました。
隣接するホテルのレストランは営業していましたが、2時を過ぎてたこともありガラガラでした。それでもここで遅い昼食と美味しいビールを2種類味会うことができました。
写真のランチョンマットは或るお客様が描いたものを採用したそうです。
16時50分に出発。フロム渓谷沿いに標高差をグングン稼ぎながら上って行きます。
列車の両側には、写真のような雪も付かないような険しい岩山が聳えています。
車内の電光掲示板には日本語の説明も入ります。
写真の左手中央の山肌から写真全体の中央の山と山の間の峠に線路が続いているのが見えます。
この駅では、夏場は線路沿いに聳える岩山から滝が流れ落ち、滝つぼ近くの台で歌手が歌を歌ってくれるそうです。写真中央上が凍った滝。 下の方に四角く見えるのが、歌手が立つ場所かな?
さすがにこの季節は歌のサービスはありませんでした。
それでもこの景観は素晴らしく、ほとんどの乗客が降りて写真を撮っていました。
最終駅ミュールダールでベルゲンからオスロに向かうベルゲン急行に乗り換えました。
私達の乗車したベルゲン急行は、夕暮れに染まる雪山の中を一路オスロに向かって走って行きます。
車内で用意されたお弁当で夕食。
写真のようにかなりいけるお弁当でした。食堂車もあるのですが移動が面倒です。座席で食べられるお弁当は助かりました。
フロムで買ってきたビールをこっそり飲みながらの夕食は格別。
食べ終わった頃には、外は既に真っ暗でした。
4時間半ほどでオスロに到着。駅前の「Clarion Hotel Royal Christiania」にチェックインしたのは夜の11時でした。
翌朝朝食後、チェックアウトした後8時にロビーで待ち合わせK氏の案内で簡単なオスロ市内散策。駅前からカールヨハン通り(オスロ銀座?)を西に向かい王宮まで。
まだ朝早いためか通りは閑散としていました。
ブランドショップが立ち並ぶ東半分を過ぎると国会議事堂が左手に、そして右手にノーベル平和賞受賞者たちが泊まるグランドホテルが見えてきます。
このあたりでK氏と別れ、私たちは他の何人かの方たちと、国立劇場、オスロ大学、そして王宮前に。
写真は国立劇場です。
ここから南に向かいオスロ港方面に。
ノーベル平和賞の授賞式が行われる市庁舎をぐるっと回り帰路に。
途中の広場では朝市が開かれ、色とりどりにの花々が売られていました。今年は暖冬なのか3月半ばと言うのに春の気配を感じました。
オスロ大聖堂は10時に開くので時間を合わせて行ってみたら、まだ開いていない。扉に貼られていた時間表を見たら金曜日は夕方からしか開かないとのこと。ガッカリ。
ホテルに戻りバスでオスロ空港へ。ここからヘルシンキで乗り換え成田へ。翌朝10時過ぎに無事成田到着。お世話になったK氏、そしてグループの皆さんにお別れして帰宅の道に就きました。
以上長いブログになってしまいましたが、お付き合いいただきありがとうございました。
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