前回は十分から瑞芳まで列車で移動したところまで書きました。今回はその続きです。
瑞芳で下車して、まず帰りの列車の時刻のチェックです。自強号と言う台湾鉄道の台北駅経由の列車が18時半頃にあるのを確認して、バス停へ。道路の反対側を見ながらバス停を捜しましたが見つかりません。不安になった頃やっとたどり着きました。上りと下りのバス停がなんと200m以上も離れていました。写真左手の手前が駅で奥が九份方面です。
金爪石行きのバスに乗りました。バスは町から出て九十九折の山道を登って行きます。対向車も多く結構スリル感が有りました。
約15分で九份老街の入り口近くのバス停に到着です。運賃は15元(57円)でした。
バスを降りると目の前に今上って来た道とその向こうに太平洋が望めました。
歩いて1分ほど登ったところにあるセブンイレブンの右手に横丁の入り口が有ります。この横丁が基山街と言う通りで、別名九份老街と呼ばれている観光客で賑わう商店街です。狭い道路の両側にはレトロ感豊かな色んな店が並んでいます。立ち寄ってみたい店も沢山ありました。
まず妻が足を止めたのは、雪在焼というクレープのような生地にピーナッツを飴で固めたもの(約20㎠で高さは最初は30cmほどある立方形をしている)を鉋で削ってできた粉を塗り、その上にアイスクリームを乗せ生地で包み込んだスイーツを売っているお店でした。
写真の一番奥の男性がピーナッツキャラメルを削っています。台の上にある円形の生地にピーナッツの削ったものを塗った上に、お客の注文に応じてアイスクリームを乗せて包みます。
1つ40元(152円)で買って、食べながら歩きました。ピーナッツが効いていて結構美味しかった。
その次は私が選んだ芋団子のぜんざいを食べることに。老街の中央あたりに1軒と有名な石段の近くに1軒あります。ガイドブックに紹介されているのは頼阿婆芋圓で後者の方です。
ですがこちらは混んでいるし、見晴らしもありません。
前者にはテラスのような見晴らしの良い場所で食べられるのを確認していたので、味より展望をと、その店(阿昌芋圓)まで戻りました。
こちらの方が少し汁が多いように思えましたが、疲れた足を休めながら展望を楽しむことが出来て満足でした。
因みに値段は50元(190円)なので有名な方と比べると5元(19円)高いけどゆっくりできるのでどちらに重きを置くかですね。
写真は私たちが座った席のテーブル越しに、窓のから見える景色を写したものです。
このほかにも美味しそうなものが一杯。中には見たこともないようなお菓子も売っていました。写真の薄皮のお餅で何かを包んだようなものも、食べてみたかった1品です。
歩いている間に少し暗くなって来たので、九份と言えばこの風景と知られた、石段に向かいました。豎崎路と呼ばれる通りです。豎と言う字は日本語では竪と書きます。豎崎路は台湾ではシューチールウと読みます。前出の基山街はチーシャンチエです。
この石段に連なる有名な茶屋の一つ、阿妹茶樓に入りました。満席で待たされるかと心配しましたが、結構空いていました。
玄関のある階よりもう1階上のオープンデッキの席に通されました。この席からは街の北側半分と基隆の市内、そして太平洋が見渡せました。
アルコール類は無くお茶だけです。ビールを飲みたかったのですが妻のお茶に付き合うことに。
ウエートレスがお茶とお茶菓子を持ってきてくれました。お茶はジャスミンティーです。台湾式のお茶の淹れ方を一通り説明してくれます。まず香りを味わいそしてお茶の味を楽しみます。1回の茶葉で5回までお湯を足せます。そして茶葉を入れ替えまた5回まで。
茶葉は十分にあるので何杯でも飲めますが、さすがに10杯以上はね。お茶請けは4種類のお菓子でした。これで1人300元(1140円)。値段は少し高いけど、ゆっくり過ぎていく時間の中に身をおく体験ができました。
お茶を楽しんでいるうちに辺りは暗くなりそれぞれの茶館の赤い提灯が幻想的に周りの風景に溶け込んできました。
帰りの列車の都合で6時前にこの店を後にして、石段を下り切ったところにあるバス停に。
それにしても大変な人出です。やはり地元の台湾人や中国から来た観光客が圧倒的に多いのですが、日本人の割合も決して少ないものではありませんでした。
既にバス停にも沢山の人がバスを待っていました。何分待たねばならないのだろうかと心配していたら、やって来た基隆行きのバスには数人しか乗りません。殆どの人たちは台北市内まで行くバスを待っていたようです。慌てて先頭まで行きそのバスに飛び乗ることができました。
またここにはタクシーも沢山いて、相乗りで台北市内に帰る方も沢山いました。以前長女が来た時にもこの相乗りタクシーで台北のホテルまで帰ったそうです。
バスで瑞芳駅まで10分でした。結構混んでいて座る席が無かったのですが、なんと現地の女性の方に席を譲られてしまいました。自分では若く見える積りでしたが・・・・・。喜んで良いやら、悲しむべきなのか?
瑞芳駅の切符売り場に行ったら、6時半過ぎの列車は席がないとのこと。次は7時2分。40分も待っていられないので、急遽バスで帰ることにしました。
バス停に丁度台北行のバスが停車していたので飛び乗りました。このバスも地元の方がよく利用されていて、かなりの数のバス停に停まります。
問題はこれにかかる時間より、終点が台北駅でなく、駅よりかなり東の忠孝復興路だったことです。おまけに悠遊カードを持ってないので、現金を払ったところおつりがもらえませんでした。後でわかったことですが、台湾ではバスではおつりがもらえないので、小銭を用意しておくかプリペードのカードを買っておくかだそうです。結局一人100元(380円)かかってしまいました。ま、1時間強乗っての値段ですから、日本と比べれば安いものですが。
この日はここまでまともに食事をしていなかったので、この近くで夕食を取ることにしました。
「そごう」が有ったので、地下に見つけたラーメンの山頭火に行きました。ここはラーメンだけでなくとんかつやサラダも置いてあったので、ビールを飲みながら和食を頂き、やっとお腹を落ち着かせました。
直結しているMRT板南線の駅から台北駅へ。3駅で到着です。部屋に付いたのが丁度9時でした。
足がパンパンになっていました。
翌朝ホテルの受付から電話があり、荷物を預かっているとのこと。行ってみると前日一緒に食事した友人のAさんからお土産が届いていました。杏子にくるみを挟んだお菓子ですが、後で食べて分かったのですが、これが結構美味。妻は次回行くことがあったら、お土産に絶対買うと言っています。
チェックアウトして荷物をフロントで預かってもらい、小雨の中をMRTの淡水線で2駅南に下がったところにある中正記念堂に行きました。
ここは蒋介石を記念して建てられたモニュメントです。
銃を持った2人の兵士が微動だにせず向かい合って立ち蒋介石の像を護っています。
毎時丁度に交代式が有るそうですが、付いたのが10時10分で丁度終わっていました。
広大な敷地に壁がめぐらされているのですが、その壁の近くに健康歩道と名打った小石を立てに敷き詰めた歩道が有ります。歩きながら足裏マッサージができるのですが、これはもう拷問です。私は5mでギブアップでした。
この記念堂を東南の門から出て、真っ直ぐ東に歩いて行きました。大きな道路を2つ越えたところから広がっている康青竜と呼ばれる地域の散策です。永康街、青田街、龍泉街の総称です。このあたりは洒落たカフェやレストランが落ち着いた住宅街のような街に点在しています。
北の端は信義路で有名な小籠包の店、鼎泰豊(ティンタイフォン)が有ります。
鼎泰豊はいつも行列が出来ているので私たちは、先の中正記念堂の東にある、杭州小籠湯包と言う店に行きました。
ガイドブックには「薄皮でぺろりといける安くておいしいと評判の店」とありましたが、私は格別薄皮だったようには思えませんでした。
小籠包2セイロ、エビシュウマイ、かぼちゃの蒸し饅頭と酸辛湯、そしてビールで640元(2432円)でした。
因みにお茶は無料で注文の必要はありません。勝手に自分で取りに行くだけです。ビール、清涼飲料水そして小鉢もすべてセルフサービスです。注文票にチェックして、自分が取りに行くシステムです。缶ビールやコーラなどは冷蔵庫から、小鉢は陳列されている棚から好きなものを取ってきます。
東門からMRT淡水線に乗り3駅で台北駅に。
ホテルのフロントから荷物を受け取り、前日野柳に行ったのと同じバスターミナルから空港行に乗車。45分で空港に到着しました。
滑走路の混雑で40分程遅れましたが、無事ヘイズで視界の悪いクアラルンプールに帰ってきました。
あっという間の3泊4日の台湾旅行でした。台風の影響もなく無事楽しんでくることができました。