2025年8月9日土曜日

アラスカクルーズ その4ー 世界遺産 グレーシャー・ベイ国立公園 (Glacier Bay National Park)

 

ジョン・ホプキンス氷河を望むパノラマ

今回は世界遺産の一部、グレーシャー・ベイ国立公園内でのクルージングを中心にお伝えします。

前日午後7時半にスカグウェイ(写真の右上の赤丸)を出発した船は、Lynn Canal (リン水路)を南下し、対岸の半島を回り込み北上しグレーシャー・ベイへ。

早朝湾の入り口にあるビジターセンター辺りで、公園のレンジャーが乗船し、湾内航海中船内放送を通じてガイドをしてくれます。



朝7時半、朝食前に撮った写真です。

こんなに晴れ上がるのは珍しいそうで、とてもラッキーでした。




グレーシャーベイ航行中に限り氷河がより近くで見られるように、船首のデッキが開放されます。





朝食中、レンジャーが左の写真のどこかにマウンテンゴートがいると伝えてくれたのですが、レストランに双眼鏡を持って行っていなかったので見つけられませんでした。

残念。



これはパンフから借用したものですが、こんな感じの写真が撮りたかったです。それにしても子ヤギが可愛い。

30年ほど前にモンタナ州のグレーシャー国立公園で、数頭ののマウンテンゴートを間近で見たのですが、夏だったのでこれほど毛がふさふさとしてませんでした。





朝食後、海を見ていたら、黒いゴミが時々流れて来ていました。

航跡が有るので、何かが泳いでいると考えズームしてみました。




良く見るとラッコでした。

この後数十頭は見つけることが出来ました。







こちらはお腹に赤ちゃんを乗せているようです。







海面にはこのラッコの黒以外に白い塊が増えてきました。氷河から崩落した氷塊です。








やがて最初の氷河見物のポイントであるジョン・ホプキンス氷河の入り口に近づいてきました。







湾の最深部にあるマージェリー氷河に、プリンセス・クルーズの船が先に到着していました。
私達の船はジョン・ホプキンス氷河を見た後、そちらに向かいます。

この湾には一日に二隻までしか大型客船は入れないように厳重に管理されています。


氷河が見えてきました。

こんな好天は珍しいらしく、船のスタッフの数人が横で写真を撮っていました。






船首のデッキにも多くの人が集まってきました。

これは氷河を見る為だけではなく、このタイミングで振舞われるビーンスープの為でもあります。

勿論私達も美味しく頂きました。







私はお変わりもしてしまいました。

温まった!










左舷に移動すると斜め後方にランプルー(Lamplugh)氷河が見えました。
氷河が黒く見えるのは、氷河によって削られた両岸の岩が氷の流れに伴って表面に出て来た為らしいです。

この写真に写っている海は1892年、今から134年前までは氷河に覆われていたそうです。この年数で数キロメートルも氷河が減退したことになります。

ジョン・ホプキン氷河が見えてきました。

後ろに見えている急峻な峰々は、手前がMt. Salisburyで3,658m、奥がMt. Quincy Adam'sで4,161m、その奥の方にMt. Fairweatherが
4,669mです。

海抜0mから一気に富士山くらいかそれ以上に高い山が聳え立っているので、迫力満点です。

船が進むにつれて氷河の全貌が見えてきました。

周りが高い山々なので氷河がそれほど大きく感じませんが、一番先端で高さは何十メートル有るのでしょうか。






氷河だけズームしてみました。

先端の壁をフェイス(Face)と言うそうです。






もう少しそのフェイスに寄ってみました。

かなりの迫力です。

暫く先端の崩落が有るか待っていたのですが、船長も諦めて次のマージェリー(Margerie)氷河に向かうとのこと。



崩落が見られなかったという未練を引きずりながら、ジョン・ホプキンス氷河を後にしました。






再び先程通過したランプルー氷河の前にやってきました。

今度はじっくり氷河の先端を観察しました。

今にも崩れて来そうなのに。残念。



この辺りにもラッコがたくさん泳いでいました。

3~4頭の集団もチラホラ見かけました。

ラッコはカムチャッカ半島からベーリング海にかけての北極圏内に多数いたのですが、ロシアにより良質の毛皮を狙った乱獲で激減し、今ではこの辺りに僅かに残っているだけだそうです。

船はジョン・ホプキンス・インレットからタール・インレットへ向かいました。

前方から先に入っていたプリンセス・クルーズの船が向きを変えこちらに向かって来ました。

奥の方に巨大な氷河が見えています。グランド・パシフィック氷河です。この先何十KMにもなる大きな氷河です。

突然、パーク・レンジャーからのアナウンスです。ブラウン・ベアが2頭右舷側の浜辺にいるとのこと。ヒグマ、ハイイログマ(グリズリー)、アラスカ熊 それともこの辺りに生息するシトカグマかは不明です。

船の上からでは豆粒ほどですが、双眼鏡やカメラのズームでしっかり確認できました。
こちらはズームなし。どこにいるか見えますか?
こちらは上の写真を拡大したものです。

中央の水辺にかなり大きな熊とその前方に少し小さい熊が。親子でしょうか。






一番大きく撮れた写真でこの程度でした。船も減速してくれたので、約7分間たっぷり行動を見ることが出来ました。

遠くから見るのは可愛いけれど、こんな大きな熊には出くわしたくないですね。




何処にいてん?何も見えへんで!とW夫妻。









やがてこの日のメインイベント、マージェリー氷河が左舷前方に姿を現しました。

こんな所までヨットで来てる!






船はほゞ停止し、左舷側で30分ほど、そして方向転換して右舷側からも30分間氷河を見つめることが出来ました。

お目当ては勿論氷河先端の崩落。

こんなに氷の塊が海に浮かんでいるのだから、かなり頻繁に崩落しているのではと期待しましたが、今回は残念ながら見ることは出来ませんでした。

先ほどのジョン・ホプキンス氷河よりかなり大きく、氷河の奥行きも深そうです。

1907年までは、この時の船の位置までこの氷河が来ていたそうです。





20階建てのビルの高さ位あるのでしょうか。









流れている氷塊の近くを気持ち良く飛んでいるカモメの集団。





ズームしてみました。









もう一枚。

カモメと言うより鷲ぐらい大きい?






船が向きを変えたので、わたし達の船室からも氷河の展望が可能になったので、一旦部屋に引き上げ窓越しに氷河を眺めました。











こちらはベランダから。









目の前の救命ボートにカモメがやってきました。

餌を求めているのでしょうか。かわいい顔をしてこちらをずーっと見ていました。





カメラを引くとこんな感じです。

障害物の有る部屋だからこそ、止まったカモメと氷河を同時に見ることが出来ました。






私達の乗っている船は約10万トンなので、氷河にはこれ以上近づけません。

しかし小型の観光船はすぐ近くまで行っていました。凄い迫力でしょうが、このタイミングで氷河が崩落したら沈没の危険も有りそうです。

このボートと比べるとフェイスの高さが実感できますね。
海面に浮かんでいる氷の塊は小さいようですが、海面下は9倍の体積を持つ氷なのでぶつかると大変です。

瞬間的に方向を変えられない大型船が、氷河近くまで行けない理由のひとつですね。




氷河が見え始めてから約1時間半。

崩落こそ見ることはできませんでしたが、氷河をたっぷり堪能することが出来ました。






12時頃マージェリー氷河を後にし、次の寄港地のケチカン(Ketchikan)に向かいました。








暫くの間ラッコ探し。

いた!







船は一路南へ。

ベランダから移り行く景色を楽しみました。







15時からRoyal Dutch Teaというオランダの紅茶が楽しめるアフターヌーンティに参加しました。

このホーランド・アメリカのどの船でも催されるそうです。




今回は男性陣も参加です。
午後4時半過ぎに2隻の大型クルーズ船が停泊しているのが見えてきました。
ノルウェイジャンとセレブリティの船です。

ファンネル(funnel, 船の煙突)マークにNCLと書かれているのがノルウェイジャン、Xが描かれているがセレブリティのクルーズ船です。



この場所は幾つかのクルーズで停泊するIcy Strait Point でグレーシャーベイ国立公園の南、ジュノーの南西にあるチャチャゴフ島の北端近くになります。

写真は上記のセレブティの船で、サミット号です。
セレブリティは前回南太平洋のクルーズで利用しました。

西向きはどんよりとした天気でしたが、左舷側の東方向を見ると青空が広がっていました。







午後6時ごろ船尾より撮りました。この少し前鯨を見たのですがカメラが間に合いませんでした。残念!







その30分後のプール。さすがに夕食の時間と有って泳ぐ人はまばらというか誰もいない。








今夜のディナーは奮発してロブスターを頼んでみました。

リピは無いかな?






ベッドにはバスタオルの象が。

ケチカンには翌朝7時着岸予定です。
降雨量がアメリカでも群を抜いて多い町です。

晴れることを期待。

次回はケチカンからバンクーバー入港までをお伝えします。このクルーズの最終回です。

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