2020年4月27日月曜日

マレーシアの行動制限40日目

3月18日に行動制限令(MCO:Movement Control Order)が出されて今日で丁度40日目です。日本と違ってかなり厳しい制限です。住宅の敷地を医療や買い物以外は出てはいけない。その買い物へは1人で行き、半径10km以内で行政区をまたがないこと。社会的距離を保つこと等々。

勿論違反者は拘留や罰金の刑事罰が適用されます。日本人もかなり逮捕されているそうです。

レストランはテイクアウトかデリバリーのみ許されています。生活に必要欠かさざるを得ないビジネスのオフィス以外への通勤は禁止。食料・日用品以外のお店はクローズしています。外出ができないので、当然三密の場所は営業できていません。散歩・ジョギングも禁止。パチンコ店は無いので人が集まる心配はありませんが。イスラム教にとって大切なモスクでのお祈りさえも禁止です。

勿論写真のようにゴルフ場もクローズ。但しメンテナンスはやっているので月会費は支払わなければなりません。

因みにコロナとは関係ありませんが、手前の葉はベランダに置いてある月下美人です。今4株で20ほどの蕾をつけています。1年中ほぼ同じ気温のマレーシアではかなりの頻度で開花します。





咲くと左の写真のようになります。

一夜限りの開花。それも深夜。

以前はゴルフなどで早く起きるため、深夜の開花迄待っていられませんでしたが、この行動制限令のおかげで夜更かしするため、開花をじっくり楽しめるようになりました。

行動制限になって良かったことの数少ない一つです。



外に出るのは週1回の買い物だけ。シニアは優先権があり、入場制限で長い列ができているところを待たずに入れます。因みに妻はこの5週間1歩もコンドミニアムの敷地を出ていません。部屋を出るのはゴミを捨てにエレベーターホール横のゴミ捨て場に行くことと、買い物をしてきた私と買って来たものに除菌スプレーをかけるため駐車場まで来るだけです。

私のうちから10km以内には大きなショッピングモールがあり(ただしオープンしているのは、スーパー、薬局、テイクアウトやデリバリーのレストランのみ。ダイソーやユニクロはクローズ)、AEONで和食の食材が手に入るので問題ありません。途中検問に会ったという話を友人たちから聞きますが、ラッキーなことに私はまだ一度も検問に引っかかっていません。

ニュースで、土曜日に824か所で44万6千台を検問したそうです。560人近くの違反者を逮捕したとのことでした。皆さん結構制限命令を守っているようですが、まだまだ違反者が減らないと政府は困っています。

それでもこの制限のおかげで、先週あたりから新しい感染者の増加が多い日は80人強、少ない日は30人ぐらいになっています。回復者も多いので現在治療中の方は1800人ほどになっています。

26日の総感染者数は5,780人、死亡者は98人です。日本は感染者数が13,000人くらい(死亡者350人くらい)ですが、人口が少ないのでこの数字を日本と直接比較はできません。そこで1万あたりの感染者を見ると、マレーシアは1.79人で1.06人の日本の1.7倍程度です。1万人あたりの死者数はほぼ日本と同じです。テスト数は日本が15万人くらいに対しマレーシアは13万のテストを行っています。同じ割合のテストを行ったら日本の感染者数は何倍になるのでしょうか。

マレーシアの総感染者数の約37%(2,130人)が3月10日過ぎに一つのモスク(我が家から直線距離で2~3kmの町にあります)で3日間で1万5千人が集まって行われたイスラム教行事の関係者だそうです。これが無ければと思うのはまさに「タラ・レバ」でしょうが、そう考えざる得ません。

いづれにしてもかなり良い傾向で終息に向かっているようですが、政府は制限を5月12日迄延長しました。それでも24日からイスラム教の断食(ラマダン)期間に入っているので、学校に寄宿していたり、どこかに出かけて家に帰れなかった人たちで家に帰りたい人たちの移動許可の申請をオンラインで受け付けています。しかし全員が許可されるわけではないようです。それにしても少しは移動制限が軽くなる方向に行きそうです。

話は変わりますが日本ではマスクの購入が難しいようです。

こちらも同じですが、先日騙されてもいいやと思いネットでマスクを購入してみました。73リンギット(約1,800円)でした。9日目の今日届きました。

サンプル写真は箱だったのに、届いたのは写真のような小包。どう見ても箱は入っていそうにない。



開けてみました。

こんな感じで10枚入りが5袋入っていました。
大丈夫かな。

まだ日本で買っていたものが20枚近くあるし、1週間で1枚しか使用しないので、これを使うのは来年になるかもしれません。その時まで変質してないことを祈ります。





と言うことで、今日もこれから室内体操で運動不足を解消します。今夜は日本の友達とオンライン飲み会。結構軟禁(?)生活も楽しいかも。

2020年4月3日金曜日

マレーシア イポー近辺の観光_2

2日目はホテルで朝食後屋上へ行ってみました。周りに高い建物が無いので360度の景観でした。

Kamparの町並みは古き良き時代の香りたっぷりです。一度ゆっくり散策するのもおもしろそうだと感じました。

でもこの辺りは新しく開発されたのか 周りのショップロットはレトロな造りを模した建物になっていました。



このホテルの屋上のプールです。早朝なので当然誰も泳いでいません。












まだ出発まで時間があるので、私達のメンバーは近くのスズ博物館(Kinta Tin Mining Museum)へ行ってみることに。

写真は宿泊したホテルです。

この写真を撮った地点の後ろ側に大きな通りがあり、そこを渡ったところに博物館があります。






博物館と言っても、もともとスズを精製する工場の跡地のようなところです。入場料は1人5リンギット(約130円)です。

門を入った左に写真のような模型があります。
これはスズの混じった泥からスズを抽出するための仕掛けです。

のちには当然機械で行うのですが、当初は上から水とともに流し、比重の重いスズを選び出す原始的な方法を取っていたようです。

写真中央奥の作業員(人形)の姿が「ゴルフをしているよう。アドレスがプロ並み。」なんて冗談を言った人がいましたが。興味がある方は写真を拡大して見てください。

建物の中にはスズの掘り出しから精製迄のエリアをジオラマにしたものや、スズ採掘の歴史の資料等が展示されていました。

左の写真はその中の一つです。

30分ほど見学してホテルへ戻りました。

午前10時集合でこの日のツアーの始まりです。





まず最初に向かったのは、ホテルから北に30分ほど行った所にあるGua Tempurunと言う洞窟です。

思ったよりかなり大きな洞窟です。






4つのコースを選べます。それぞれガイド付きです。写真は値段表です。40分、1時間、3時間、4時間のコースで、3時間と4時間のコースはWet Tourとなっているので、水の中を歩いたりボートに乗ったりするのではないかと思います。

私たちバスツアーのメンバーは40分コースです。





ガイドに着いて洞窟の中へ。

これが唯一外部の光が差し込むところです。
2つ上の写真の上部にある開口部の内側です。










内部は巨大な空間がどこまでも続いています。何十メートルもあるような石柱や石筍が、聳え立っています。

何枚も写真を撮ったのですが、私のカメラでは明るさが足りず、すべてピンボケでお見せできなく残念です。







これは何に見えますか。

ガイド曰く空飛ぶTシャツだそうです。

そのほかにもインディアンの横顔に見える物や、様々な動物に似た壁や石が沢山あり、結局時間オーバーで1時間ほどがアッと言う間に過ぎました。

中は風がなく暑かったのですが、我々が行った中での最深部だけが風が吹き抜け一時の涼が取れました。




午前11時45分出発。ホテルの有ったKamparの真西にある、Tanjung Tualangと言う町にある「同楽 (Thong Lok)」と言うレストランでのランチに向かいました。

30分ほどで到着。

このお店は写真のような手長エビが有名だそうです。





こちらの写真は魚介類の値段表です。結構高い。

ここでのランチも結構おいしかった。

これが今回のツアーの最後の食事ですが、3回とも大満足の食事でした。幹事の皆さんはさぞ大変だったと思います。






写真は初めて食べた野菜ですが、これが結構いけた。名前を聞き忘れたのが残念。

オーナーらしきお年寄りが熱心に細かい作業をやっている姿がとても絵になっていたので、無断で撮らせていただきました。








午後1時半に出発。北に15分程行ったところにあるこのツアー最後の見学となるスズの採掘場跡地に到着。

正式にはTanjung Tualang Tin Dredge No.5という採掘場跡地を利用した博物館のようになっています。







スズを掘るために穴を掘り、そこに水をはり巨大なボート(浚渫船)を浮かべます。

写真の絵の上の部分がその船です。そこから大きな戦車のキャタピラーのような金属製のベルトを底迄下ろし、そのベルトの上に等間隔に並べられた巨大なシャベルで浚渫します。彫り上げた泥が船まで運び上げられて選別の工程が行われます。
最後にスズとその他の泥や水に分けられる仕組みです。この船はその方向を少しづつ変えて広大な池の底を掘り続けるそうです。


写真の下の方に黒っぽく突き出した橋のように見えるのがそのベルトです。

今は停泊しているので水上に引き上げられた格好になっていますが、下ろすと30mほどの深さまで達するそうです。








こちらがそのベルトに着いているシャベルです。
1トン(2トンだったかな?)もの泥をすくい上げるとか。











こちらが船の後部です。

後ろの方へは余った泥や水が流れていきます。










ここでは簡単なスズの選別作業が体験できます。

砂金の選別と同じように、スズを含む泥を入れた笊(ざる)を水の中で上手に回しながら、比重の軽い砂を排除していきスズを取り出します。

ここのスタッフがやっていると簡単そうでしたが、これがなかなか難しいそうです。(妻の実感)



この小屋の横にいた牛の親子です。

子牛を見守る母牛の姿がけなげだったので撮ってみました。

14時50分に出発。

予定より20分程遅れましたが、6時には日本人会に着きそうだと誰もが思っていました。

が、またもや高速道路で大きな事故があって大渋滞とか。


一般道それも抜け道を走ったりして高速道路のExit126に戻ったのがすでに午後5時時45分。

途中スタンドでトイレ休憩したり、土砂降りの雨の中を走ることになったりしてかなりの時間がかかってしまいました。運転者さんは本当にご苦労様でした。結局日本人会へは予定より2時間遅れで午後7時時30分着でした。

ゆったりとした観光スケジュールとおいしい料理を味わえた楽しいツアーでした。

以上。

2020年4月2日木曜日

マレーシア イポー近辺の観光_1

3月18日に発令された活動制限令(通称MCO : Movement Control Order)は当初3月31日で終わる予定でしたが、さらに14日間追加されてしまいました。現在のマレーシアのみならず世界の感染状況を見ても、この活動制限はいつまで続くか分かりません。

食料の買い出し以外、外出は禁止されているのでゴルフ、日本人会でのサークル活動やボランティアでやっている日本語教育等すべて休止です。部屋の片づけや、資料の整理等をしてもなかなか時間がつぶせません。1日のテレビやビデオの鑑賞時間が倍以上になっています。

そこでこの暇な時間を利用して、ブログにあげ損ねていた2月の小旅行について書くことにしました。タイムリーではありませんが、ご紹介いたします。

2月15日と16日に、ライオンズクラブが主催する自然探求バスツアー第34弾「かつてスズ鉱山で栄えたペラ州を訪ねる」というツアーに参加しました。中国でコロナウイルスの感染が拡大していたころで、バスツアーは少し心配でしたが運転手とツアー会社のスタッフ以外すべて日本人ということで、マレー語を習っているメンバー5人で参加を決めました。総勢38名のツアーでした。

朝9時半に日本人会横のバス停に集合。時間通り10時に出発。道路も空いていて、30分ほどで高速1号線(クアラルンプールから北上しタイに至る高速道路)のRawangのサービスエリアに到着。

ここでトイレとコーヒータイム。このサービスエリアはまだ新しいのか、清潔でお店も充実していました 。写真の手前には大きなベーカリーやA&Wも。気が付きませんでしたがSushi Kingもあるようです。

私はコンビニでコーヒーを買いました。

20分ほどで出発。約1時間のドライブでExit128で高速を降りました。そこから国道1号線へ。この道路はシンガポールからタイまでを結ぶマレーシア縦断道路です。余談ですが私がメンバーのStaffieldゴルフ場はこの道路をクアラルンプールから南に約40㎞位下がったところでこの1号線に面しています。

この1号線を走ること1時間、目的のKamparという町に着きました。後で分かったのですが、本来ならExit132まで行けば30分以上早く着いていたようですが、残念ながらこの日はこの出口の先が事故渋滞だったのでやむなくExit128で降りたそうです。

午後1時前にランチを予定している「遊記(Yao Kee)」という、カレーパンで有名なレストランへ。

カレーパンと言っても、日本の物のようにパンの中にカレーを入れて揚げたものではありません。

以前クアラルンプールから100㎞程下ったSerembanという町や、その近くのPort Dicksonというリゾート地にもあったカレーパンと同タイプの物でした。



そのカレーパンがこちらの写真です。かなり大きなものです。

値段は36リンギット(約950円)。結構な値段ですが、ボリュームがあるのでこの日は8人で1個でした。ほかの料理が少なければ4人で1個かな。

Port Dicksonでは丸い形をしていましたが、こちらは長方体(?)です。



これを写真のように割って、外側のパンを内側に紙で包まれていたカレーを付けながら食べます。癖になるおいしさです。

ビールがうまい!









このパンの外にも8種類の料理が出てきて、超豪華なランチでした。

実はパンの次にこの料理が出てきたので、パンと御飯とこの皿の6種類の料理で8種と思っていました。

所がこれは前菜で、後から出てくる出てくるの状態でした。

今度こっち方面に来たらここでランチも有かな。


1時間強をこのレストランで過ごし、今日のメインの目的地ケリー・キャッスル(Kellie's Castle)へ。40分ほどで到着。

ここはジュディー・フォスターの「アンナと王様」や今大河ドラマで明智光秀を演じている長谷川博己も出ていた「セカンドバージン」などが撮影されたそうです。

スズで財を築いた人が妻の為に作ったイギリス風の館。名前のケリーは何故か母親の名前らしい。


未完成だったので、外観はかなりしっかりと保存されていますが、殆どの部屋は空き部屋になっていて、ちょっと物足りなさを感じました。

写真は2階の優雅な廊下。

向こうから美人が歩いてくると絵になるな~。







内部に見るべきものが無いので、屋上が大人気。周りは殆どがジャングル。

この建物の北東直線距離で数キロの所に以前行ったことのあるClearwaterと言うゴルフ場があります。このゴルフ場の湖はスズの採石跡です。

45分程滞在して、今夜の宿へ向かいました。





40分ほどで左の地図のマークの付いたGrand Kampar Hotel到着。

ランチを食べたレストランのある町の北端に位置します。この辺りで一番大きなホテルかな。チェックインして、持参したビールを1缶飲んで少し休憩。

午後5時50分ロビーに集合、バスでホテルの裏手にあるWest Lakeへ。
赤いマークの左の湖です。



ここもスズ採石場後の湖。この周辺は地図のように無数の湖があり、スズの為どれほどの土地を掘り起こしたのかがうかがわれます。ここはフィンランド、またはカナダ?この両国のような自然の湖ではないのが残念ですね。
湖の周りは住宅地です。夕日を浴びて東の山が輝いていました。












遊歩道には夕方の散歩を楽しむ人や、釣りを楽しむ人たちも。

私達も15分程散歩を楽しんだ後夕食へ。










今夜の夕食はランチの「遊記」から西に2ブロック(100m程?)にある大衆海鮮酒楼(Dai Chong)です。

ここもかなりの豪華な食事でした。









先ず出てきたのが子豚の丸焼き。













そしてエビ。













おもしろいのがこれです。お昼のカレーと同じようですが、こちらは豚の角煮です。

同じようにパンをはがして中の具と一緒に食べます。

小さい方の写真のようにして食べます。



そのほかにも沢山の料理を頂きました。その後カラオケタイム。常連の女の子たちがとても上手で年寄りは参加できる余地なし?でした。

ホテルに戻ってほかのメンバーと部屋飲み。疲れていたため早めの解散となりました。
第1日目はこれで終了です。2日目は次号で。