ビューイング・マウンドからの展望(北西方向) |
やはりホテルに頼むと少し高くて10,000チャット(約730円)でした。
バガンで換金が出来るか心配だったので、フライトのチェックイン後換金をしようと両替のカウンターへ。ところが私の所持していた2006年発行の100ドル札は換金してくれません。また少しの折り目や汚れが有るお札も受け付けてくれません。ミャンマーに行くときは新札を用意していきましょう。
8時になったら銀行系の両替カウンターが開くので、朝食を取りながら待機。8時30分のフライトなので焦りました。このカウンターでは2006年のお札を受け付けてくれたのでやっと換金できました。走ってターミナルへ。
どうにか間に合い、バスで飛行機に。
エア・カンボザー(KBZ)のK7 242便に搭乗。
定刻より10分早い8時20分に滑走路に向かいました。国内便はこのように早く出ることもあるので時間に余裕を持って出た方が良いようです。最も乗客が来ていなければ遅れるでしょうが。
この機体はATR 72でフランスとイタリアの航空機メーカーが合弁事業で興したATR社のターボプロップ双発機です。
機内は清潔でサービスもよく1時間ちょっとのフライトなのに飲み物と軽食が提供されました。
また座席間もエアアジアより広く、快適でした。
約1時間20分のフライトでバガン着。
余談ですが国内便の料金は結構高い。今回クアラルンプールからヤンゴンまでのエアアジア便が2人で約190ドル。これは往復の料金。
一方このヤンゴンーバガンは2人で片道約208ドル。 倍以上の値段と言うことになります。
因みにバガンからインレー(約30分)が2人で146ドル、インレーからヤンゴン(約1時間10分)が2人で186ドルでした。距離からすると相当高い。
飛行機から降ろされた荷物はターミナル前の広場に放置されます。(写真で乗客が歩いている辺り) 乗客はターミナルから外に出れないのでポーターが運んでくれますが、これが全く秩序が有りません。
言った者勝ちなのか、チップをあげた者を優先するのか、黙っていたらどんどん他の人の荷物は運びこまれるのに、私たちのスーツケースは置きっぱなしです。
荷物に貼ってある半券を見せてこれを持ってきてくれと頼んでやっと最後から2~3番目に届きました。
タクシーでホテルへ。 ロビーを出ると差配師のようなおじさんがタクシーを決め、値段も決めていました。今回は5,000チャット(約370円)でした。
このタクシーの中でまた交渉開始です。
ドラーバーの英語がなんとか大丈夫だったので、翌日午前9時から日没まで40,000チャット(約3,000円)でチャーターすることになりました。
今回の宿はオールド・バガンの南の城壁とエーヤワディー川に面したBagan Thiriphitsaya Sanctuary Resort。日系資本が運営。隣はSakura Inn.
上の写真はホテルのメインロビー。
左の写真のように、ホテルは1棟4部屋のコテージが敷地内に点在しています。
部屋はこんな感じです。手前にベッドが有ります。
シーズンオフと言うこともあり、50%オフで1泊60ドルちょっとでした。
<参考>この時期は雨期が始まる少し前と言うこともあり観光客は少ないとのこと。11月から2月ごろがベストと言う話でした。但しその時期は観光客も多くホテルも高くなるそうです。
部屋で少し休んで、チェックイン時に頼んでおいた電動バイク(電動スクーター)でホテルを出発。利用料は1日10,000チャット(約730円)。
先ずオールドバガン観光です。
写真は最初に訪れたゴドーバリィン寺院です。
バガンで2番目に高い寺院だそうです。高さ55mです。「地球の歩き方」では★★。
(以降の星数では「地球の歩き方」を省略しまし寺院名の後に記します。)
12世紀終わりから13世紀初めに建てられたそうですが1975年の大地震で上の塔の部分が崩壊してしまったそうです。現在は修復されています。
写真はご本尊です。
この寺院の南に考古学博物館が有るのですが今回はパスしました。
次に城壁とエーヤワディー川に挟まれた位置に立つブー・パヤー(★★)を目指しました。
写真の入り口の前に大きな広場が有り屋台が数多く出ていました。バイク置き場にバイクを停めて中に入りました。
初めて電動バイクに乗ったので、降りる際や乗る際にアクセルを回してしまい、危ない目にあいました。ここ以降は必ず止めたらキーを切ることにしました。
この寺院の歴史は古く、後から出てくるタラバー門についでの古さです。7~8世紀頃バガン王朝以前のピュー族によって建てられたそうです。
ここも1975年の地震で粉々になって川に流されてしまったそうです。
今は写真のように修復され珍しい球根型の仏塔が黄金に輝いています。
ここから少し南に戻り展望で有名なシュエグーヂー寺院(★★★)へ。
午後からは裸足で歩くと熱すぎるというので、早めに行きました。
<参考>パヤーとはビルマ語で仏塔のこと(英語ではパゴダ)。寺院とは本殿にご本尊を祀っている寺です。パヤーでも周りに祈祷所があり、仏像を祀っているものも多い。(例:ヤンゴンのシュエダゴォン・パヤーやスーレー・パヤー)
西側を見たところです。
右が最初に訪れたゴドーバリィン寺院。左に考古学博物館です。
北側には王宮の発掘現場が有ります。有料だったのでパス。
南に見えるのがこの後訪れる予定だったタビィニュ寺院(★★★)です。
バガンで一番高い寺院です。
シュエグヂー寺院の仏像の1体です。
金箔がいっぱい貼られたのか少し太ってきています。
私が先に寺院を出て王宮の発掘現場を見ていたら、妻が後から小走りで追いかけてきました。
突然大きな犬の鳴き声。妻の足に絡んだように見えた後一目散に逃げていきました。
何と妻のジーンズの上から噛みついたようです。ホテルに帰り病院の手配、ワクチンの接種等、大変でした。
この事件は後日談もあるので、このミャンマー旅行記の最終日編の後に特別編としてお伝えします。
医者からも普段の通りにすれば良いとのお墨付きをいただいたので、予定より2時間ほど遅れましたが、電動バイクでの寺院巡りを続けることにしました。
先ずオールド・バガンで次に行く予定だったタビィニュ寺院は後回しにして、ランチを食べることに。
写真はオールド・バガンを出る時に通過した、現存する中でバガンで最も古い建造物のタラバー門(★★★)です。
奥がオールド・バガンの城内です。地図によると目指すレストランは門を出て直ぐの所に有るはずでしたが、見つかりません。
10分ほどウロウロ。ほかのレストランで尋ねたりしてやっと発見。門からこの道を手前に直進し1㎞程行き、右折して100mほどの所に有りました。これではガイドブックの地図だけでは分からない筈です。
左手に写っているのが私たちのバイクです。
「The Moon Vegetarian Restaurant」と言うベジタリアンのお店です。カレーが美味しいとのことで、今日のランチとしました。
妻のオーダーしたトマトベースのカレー。
私のオーダーしたココナッツの効いたアッサマンカレーの2種を食べました。
どちらも美味。バガンでの初めての食事でしたが、全く問題ありませんでした。
飲み物とお土産に買ったタマリンドのお菓子で計14,500チャット(約1,050円)でした。
昼食後「地球の歩き方」に紹介されているコースBを回ります。
地図上に赤線で囲ったあたりです。
お昼を食べた「The Moon]から地図上で右斜め上に向かいました。
ほどなく道路の右側に仏塔群が見えてきました。バヤンガーズー寺院群(星なし、私見では★★)です。
多くの仏塔が立ち並んでいました。
中には日本人の寄付によって修復された仏塔も有りました。
テレビ番組ではありませんが”こんなところにも日本人”ですね。
この寺院群を歩いているときは風が強く、砂ぼこりで目が開けらないような状況に。
早々と次の目的地に向かいました。
少し行った道路の左側にウパリ・ティエン(星なし、私見では★)と言う小さな寺院が有りました。
外観は黒ずみ薄汚れた感が有りましたが、中の壁画は結構きれいに残っていました。
道路を反対側に渡ってすぐのところにティーローミィンロー寺院(★★★)があります。
なかなか立派な寺院でした。
バガンの寺院の特徴の一つは大きな四角と小さめの四角を二つ並べた形になっていて、大きな四角の内側が回廊になっています。
その内側の4辺(東西南北に向いている)にそれぞれ顔や形の異なった仏像が安置されています。
違いを見て歩くのも興味深いことでした。
こちらの写真は4体のご本尊のうちの一体です。穏やかな顔立ちです。
こちらは他のご本尊です。きりっとした顔立ちで、日本の仏像には見ないようなお顔でした。
2階にも4体の仏像が有るのですが、立ち入り禁止でした。
これ以降でも2階が有る寺院が幾つかありましたが、安全上なのか状態が良くないのかすべて2階は立ち入り禁止になっていました。
次に向かったのが、ガイドブックで夕景を見るのに適した穴場と紹介されていた、ブルディの仏塔(星なし、私見では★)です。
2016年8月の大地震でかなりの寺院が被害を受けた為、以前夕日などを眺めるために昇れていた仏塔の多くが上ることを禁止されました。
写真は以前は上れたブルディの仏塔ですが、先端部分が崩れたため修復中です。ここも勿論登攀禁止です。
塔に上って写真を撮影していた白人カップルが、監視員に注意されていました。
ここから少し南に行ったところにあるスラマニ寺院へ向かったのですが、道に迷い着いたのはバガンの地図にもガイドブックにも載っていない寺院でした。
この寺院の入り口付近に道標が有り「Viewing Mound]の矢印が有ったので向かってみました。
塔に上ることを禁止したため、朝陽・夕日を鑑賞する場所が少なくなり、その問題を解消するためバガン市は観光客のためにこのビューイング・マウンドを作ったそうです。
写真はこの丘で絵葉書を売っていた女の子と。
ミャンマーでは全女性の8割以上は塗っているのではないかと思われるタナカですが、こんなかわいらしい少女も例外ではありませんでした。
この日は生憎の曇り空なので、夕日は諦めました。翌日の朝、再度ここにきて朝もやの中を漂う熱気球を撮影することにしました。
この丘から見つけたスラマニ寺院(★★★)へ向かいました。
12世紀末に建てられたこの寺院も、少し後に建てられた先ほどのティーローミィンロー寺院と同じく4方向にそれぞれ異なった容姿の仏像が安置されています。
こちらはその1体です。
珍しく金の仏像ではありません。但し小さいほうの写真のように一体だけは顔だけが金色をしていました。
kこちらは全身が金色の仏像の後ろに描かれたフレスコ画。
夕方ですが窓から差し込む明かりが仏像を照らしています。
時刻は5時を過ぎてしまいました。急いで次のダマヤンジー寺院(★★)へ向かいました。
建設途中で王が暗殺された為、建設が中断されたままの未完の寺院だそうです。
何故か電飾されたご本尊が。
外ではバガン名物の人形劇(パペット)の人形が売られていました。
枝から枝に貼られた紐に色んな人形が吊り下げられています。
これでBコースはお終いです。ホテルに帰る道すがらもう2つの寺院に立ち寄ることに。
最初は午前中に寄り損ねたオールド・バガンのタビィニュ寺院(★★★)です。
バガンで一番高い寺院で、65mあります。
ここも例に漏れず2016年8月24日の大地震で甚大な被害にあったそうです。今は修復されています。
ご本尊の1体です。
この寺院の向かい側にあるタビィニュ僧院には、日本人戦没者慰霊碑が僧院の方々により管理されていました。
ビルマの竪琴を思い出しました。
この日の最後はシュエサンドー・パヤー(★★★)へ行きました。以前は夕日を眺める観光客で込み合っていたのでしょうが現在はここも登攀禁止です。
11世紀中ごろに建てられた比較的古い寺院です。尖塔の台座が八角形でほかの寺院とは少し違いが有ります。釈迦の遺髪が収められているとか。
まだ電動自転車のライトを点けるほどではありませんが、かなり薄暗くなってきました。
この寺院の別棟に有る寝仏です。前日バゴーで巨大な寝仏を見たので、感激は薄いですがこちらもなかなかな物でした。
全長は18mだそうです。
塔に上れなくなったので夕日を堪能できないためか、それとも午後6時を過ぎ薄暗くなってきた為なのか、観光客は殆どいませんでした。
住人が夕方の散歩に出てきたのか、子供と遊んでいるだけでした。
ホテルに着いたのは午後6時20分。すでに暗くなっていました。
部屋で少し休んだ後、ホテルのレストランで夕食を。
外に外食に出かけることも考えたのですが、この日は結構強行軍だったので疲れたのと、タクシーを呼ばないとどこにも行けないのとで、結局ホテルで済ますことにしました。
写真は妻のオーダーしたミャンマー料理のセットの蓋を取る前。
こちらが蓋を開けたところです。
私はウェスタンのコースを食しました。
テーブルの横ではビルマの竪琴の演奏が。
静かなレストランでゆったりとした夕食を堪能しました。
次のレポートは4日目です。タクシーで巡るAコース、Cコースの寺院巡りと夜の人形劇の模様をお伝えします。