コモド島観光から予定より1日遅れでバリ島に到着したまでを前回お伝えしましたが、今回はバリ島での観光をお伝えしたいと思います。主な目的は2012年に世界文化遺産に登録されたバリ島の棚田風景やその周辺のタマン・アユン寺院などのいくつかの寺院を巡り、タナロット寺院からの夕陽を眺めることでした。
ホテルはウブドのメインストリートであるモンキー・フォレスト通りの中ほどにあるウブド・ビレッジ・ホテルにしました。写真はモンキー・フォレスト通りから写したものです。
ここから奥に長く伸びていて、隠れ家的な雰囲気があります。
こちらは私達が宿泊したプレミアム・デラックスの部屋です。
バスルームの奥にベッドルームそしてその奥にリビングルームとべランダを合わせたような部屋があります。
因みにこの部屋で朝食付き1泊約1,100,000ルピア(8,800円)ほどでした。
3階は屋上レストランになっていて、宿泊客には午後3時から5時までアフタヌーンティーが無料で提供されます。
翌日は一日観光の予定なので利用できないため、午後4時過ぎにチェックインした後直ぐ屋上へ上がってみました。
豪華ホテルのアフタヌーンティーとはいきませんが、こんな感じでした。食べ物も飲み物もお代わり自由です。
コーヒーを飲みながら見下ろすウブドの風景です。
翌日の予定を決めて車の手配をしました。
何社かのパンフレットやネットで口コミをチェックしてバリ島ダイスキツアーに決めました。
早速電話をして日本語の話せるドライバーの車を12時間チャーターして6,000円というコースにしました。
バリと言えばケチャなどに代表される伝統舞踊です。ウブドでは日によって違う場所で異なった伝統舞踊が演じられています。この日は水曜日なのでホテルから歩いて10分程のところにあるバダン・トゥガル集会所(日本のような集会所ではありません)で、午後7時から演じられるトレナ・ジェンガラと言う舞踊を観に行きました。これはケチャの完全版だそうですが、ストーリーは古代インド叙事詩のラーナマヤから抜粋したものです。以前にもラーマナヤの物語は踊りで見たり壁画で見たりしていたので、とてもなじみがあるのですがこうしてケチャと融合したものは、又少し違った趣がありました。
ここではこのラーマナヤの物語だけではなく、他の2つの演目も行われます。
暗い中をタブレットで取ったので写りは悪いですが、この写真は少女が災害や疫病から村人を守るための宗教儀礼です。この2人の少女が神がかり状態になり失神してしまいます。その後僧によって聖水をかけられ正気に戻るというストーリーになっています。
幼さの残る少女の熱演が見ものです。
もう一つは此方もトランス状態になった男性が燃え盛る火の中で裸足で踊るというものです。写真の写りが悪く申し訳ないのですが、感じは分かっていただけると思います。因みに火はヤシの殻を乾燥させて燃やしています。
書き忘れましたがここの入場料は一人75,000ルピア(600円)でした。
踊りが終わったのが8時を過ぎていたので、ホテルの近くに戻り夕食を取りました。Cafe Wayan(カフェ・ワヤン)と言うバリ料理のレストランです。私達の泊まっているホテルと同じようにモンキー・フォレスト通りに面していて、間口はさして広くはないのですが、奥に入るとビックリするほどの広さです。客席も庭園に絶妙に配置されていて、ゆったりと食事を楽しめるようになっていました。
こちらは妻が頼んだBalinese Special(バリニーズ・スペシャル)です。値段は145,000ルピア(1,160円)で、バリ料理を簡単に楽しむには最適でした。
こちらは私が頼んだサティです。インドネシアでは大体サティを単品で頼むとライスもついてきます。
ミックスで頼んだのでチキン・ビーフ・ポークの3種です。これで90,000ルピア(720円)です。
翌日の朝食は宿泊にセットされていたのでホテルで頂きました。写真はレストランをプールサイドから写したものです。
このホテルではサラダ等はセルフで、メインディッシュは日替わりのメニューからのチョイスになります。メインと付け合わせを選べます。
右の写真は私の選んだお粥と付け合わせの焼いたベーコンです。
左は妻が選んだアボカドのオープンサンドと付け合わせのコールドカット(火を通していないハム)のミックス(ポーク・ビーフ・チキン)です。
午前8時半にロビーへ。この日お世話になるドライバーさんのアルタワさんと観光ルートの打ち合わせをしました。写真の「地球の歩き方」の地図を参照して下さい。旅行中かなり使用したので折れ目等が有り少し醜いですがご勘弁を。
私達がお願したのは、地図の黄色い線で示したように、まずウブドから北に上がりテガララン(Tegallalan)の棚田へ。次にその北西に在るティルタ・ウンプル寺院そしてその南にあるグヌン・カウイへ。
そこから一旦ウブドの南まで下がり西へ向かってタマン・アユン寺院へ。そこから北西に位置するジャティルウイの棚田へ。
ジャティルウイで棚田を観ながらのランチは妻が外せないとのことでタマン・アユン寺院とジャティルウイの棚田のどちらを先に行くかはドライバーに任せました。
最後に南に下がり海に向かって建つタナロット寺院へ。夕食はタナロット寺院付近で食べホテルへ戻るプランです。これで12時間の予定です。かなりのハードな行程です。最悪1時間半まで延長は無料なので何とかなる予定でした。おそらく100km以上の強行軍です。因みに地図の中央下部に半分だけ写っている四角い枠の横の長さで約22km位です。
8時45分にホテルを出発。最初の目的地テガラランに行く途中でアルタワさんのお勧めでLuwak Coffee(ジャコウネコの糞から作るコーヒー、ジョグジャカルタ編でもお伝えしたものでインドネシアの名産コーヒーです。)のお店に寄りました。
写真はお店の入り口です。
ジョグジャカルタでは街の中の工場でしたがこちらは棚田を見下ろしながらルワックコーヒーを試飲できます。スタッフに案内されてまずジャコウネコとどのような行程を踏むかの説明を受けます。
写真の右はジャコウネコが排せつしたコーヒー豆の入った糞を拾って数日乾燥させたものです。
左はその乾燥させたものを湯がいて再度乾燥させたものです。
その後色々な香りを紹介されそれらの香りの付いたコーヒーやお茶を試飲します。これは無料です。
写真のように14種類の香りと味が楽しめます。
マンゴスチンやシナモンなどの紅茶とヴァニラやチョコレートなどのコーヒーです。
興味がおありの方は拡大して手前の説明を読んでみて下さい。
ルワックコーヒーは有料で普通のコーヒーと飲み比べが出来ます。写真の左の大きなカップがルワックで右の小さなカップが普通のコーヒーです。
ルワックは1杯50,000ルピア(400円)です。日本では1,000円以上するそうです。飲み比べると確かにコクが強く私好みでした。勿論店頭販売で購入できます。100g420,000ルピア(3,360円)と結構高い。3,000円出せば日本ではブルーマウンテンも買えますよね。
この試飲カウンターから下を見たのがこの写真です。
ここに来るだけでも価値が有るかな。
この下に展望台が有ったり、棚田を望みながら楽しめる大型のブランコなどが備えられています。但しブランコは有料で結構な値段がするので遠慮しました。
展望台から棚田を覗いた写真です。稲は無かったのですが、かえって水面に空の青さが映えてこれはこれで良かった。
30分程ゆっくりしてテガラランに向かいました。ホテルを出てコーヒータイムを含めて1時間で到着。
駐車場から歩いて行くと道路沿いのお店の屋根越しに棚田が見えてきました。
他の観光客について降りて行くと目の前に棚田が広がります。
但しここはウブドから近いので多くの観光客が訪れますが、規模は小さくどこまでも広がる田園風景と言う訳ではありません。
この角度と下の写真の右半分で殆どの棚田が見渡せています。
丁度日が当たって来て稲が非常に美しく輝いていました。
パパイヤも美味しそう?
30分程写真を撮ったりして棚田の風景を堪能した後、次の目的地ティルタ・ウンプル寺院へ向かいました。15分程で駐車場に到着。
ドライバーは駐車場で待っているというので2人で寺院へ。
[今回のチャーターで少し残念だったのはガイドが付かないという点でした。パンフレットには「日本語の上手なガイドがご一緒します」と有ったのですが。水もくれるとのことでしたがこちらもありませんでした。もっとも私達はホテルの無料の水を持ってきていたので必要は無かったのですが。]
入り口で入場券を1人15,000ルピア(120円)で購入。
控えていた老人にサローン(腰巻)を巻いていただいたので寄付をしました、相場が分からないので20,000ルピア(160円)をお渡ししました。
次の寺院からは少しケチって10,000ルピア(80円)にしました。もっとも次の寺院を出たところで2人お揃いのサローンを買ったので、それ以降サローンを借りる必要がなくなりました。
ティルタ・ウンプルとは「聖なる泉」と言う名で、水の精霊を祀っていたところにヒンズー教と仏教が融合されたそうです。
コンコンと湧き出る清水を引き込んだ大きな水浴場が有り多くの信者や観光客が祈りを捧げながら沐浴をしていました。
この水は万病に効くとされていて持ち帰りもできるそうです。
これが源泉です。写真中央の水たまりに黒い砂を巻き上げながら水が湧きだしています。
内部の広場には大勢の方々がお祈りを捧げていました。
写真の中央上部の緑の斜面の上に屋根の一部が写っていますが、結構大きな近代的な建物で、この寺院と不釣り合いに思えました。
訊ねたところなんとそこは故スカルノ元大統領の別荘で、デビィ夫人がバリに来ると滞在することがあるそうです。
多くの観光客が記念写真を撮っていたので私達も。腰に巻いているのが入場時に借りたサローンです。
寺院の出口からはお土産屋さんが延々と続いています。
私も木彫りの店に引き込まれ寄付と思って小物を購入しました。
写真がお土産屋通りの出口です。
次のグヌン・カウイまでは車で5分程です。ここはティルタ・ウンプルとは違い、急な坂道を下った先に在ります。と言うことは帰りは急な上り坂になると言うことです。迷ったのですが、ここまで来たのならと寄ってみました。
これがその参道です。ご多分に漏れずお土産屋さんが軒を並べています。
これは上の写真の少し手前にある写真スポットです。足場が狭いので少しへっぴり腰になっています。
腰に巻いているのはサローンの代わりです。足首まで隠れるズボンを穿いていればこの紐を巻いてくれます。
ここの入場料はティルタ・ウンプルと同額ですが、先ほど触れたように寄付は10,000ルピア(80円)にしました。
このグヌン・カウイはそのバリ・ヒンズー教の聖域です。
写真は11世紀に掘られた石窟遺跡で、当時の王族の墓碑と言われているそうです。
ここから更に下り涼やかな水の流れる渓谷を超えた先に神殿があります。
勿論そちらまで行ってみましたが、何ヵ所かで工事が行われていてちょっとがっかりでした。
写真の左側の方にも上の写真と同じような石窟が5つ並んでいました。
戻りは大変です。棚田やお土産屋の店先を覗きながらゆっくりと上りました。
写真の稲の緑が目を和ませてくれました。
出口付近にたくさん並んだ布地屋さんで同じデザインで異なった色調のサローンに出来る布地を2枚100,000ルピア(800円)で購入しました。
これから何回使用する機会が有るのか楽しみです。
12時過ぎに出発。結局昼食は3時頃まで我慢することにし、先にタマン・アユン寺院に向かいました。
この寺院は2012年に「バリの文化的遺産」の一つとして世界遺産に登録されています。
グヌン・カウイから1時間弱で到着。
寺院の周りは日本のお城の様にお堀で囲われています。これは清めの為に在るそうです。
上の写真の左手を歩いて行くと入り口が有ります。橋を渡り切った先の右手で入場券を購入します。
写真は入り口への橋です。
中は3つのエリアに分かれていて、入り口側から悪霊・人間・神のエリアになっているそうです。
写真の右手の道を進み悪霊のエリアから人間のエリアに向かいます。
インドネシアの寺院ではこのような門を目にする事が多いのですが、どなたかのブログにこれは人間を表していると紹介されていました。
表と裏、陰と陽の様に遂になっていて片方だけでは完全でない事を表しているとか。
また一説には邪悪な物がこの内部に入るのを防ぐとか。
この門からが人間のエリアです。
その先に写真の様な門が有りそこから先が神のエリアです。この先は一般観光客は立ち入り禁止です。
奥の方にこの寺院の特徴である10基のメルの一部が見えてきました。
メルとは神を祀った多重塔で一般的には奇数層となっています。
上の写真の門を左に回り込み時計回りに塀の外から内部を観ることにしました。
写真は珍しい偶数階(2層)のメルです。
一説ではメルはバリ語でメメ(母)とグル(父)の合成語と言われているそうです。
タマン・アユンとはインドネシア語で美しい庭園と言う意味です。
写真は内堀の向こうに見える11層のメルを写したものです。
こちらは寺院の最奥部からメル群を眺めたものです。このような飾り気のない寺院を美しいと感じるのは、日本人に共通したものを感じました。
時間は既に1時半を回っています。次の目的地のジャティルウィンの棚田に向かいました。お腹も空いて来たので車に乗る前にお堀の横に有ったお店でバナナを買って後1時間持たせることに。
この小さななサイズのバナナが意外と美味しい。
1時間後の午後2時40分に目的地に到着。レストランは沢山あるのですがドライバーのアルタワさんのお勧めでレストランが並んでいるエリアの最初の店に。
「Gong Jatiluwih」というレストランです。
ここに到着する前に道路の検問所が有り入場料を徴収されました。一人40,000ルピア(320円)と車の通行料5,000ルピア(40円)でした。
この棚田を望むレストランでビュフェスタイルのランチを頂きました。一人110,000ルピア(880円)でした。10種類ぐらいの料理とプラスデザートと飲み物が付きます。ライスは赤米。デザートは黒米を甘く煮たものがありました。
写真はベランダの手すりを利用したドリンクカウンターです。
レストランは上の写真の後ろ側になります。
左の写真の手すりが上の写真のカウンターです。
食後棚田の散策です。
早速面白い案山子がお出迎えです。
この散策(トレッキング)コースの両側に棚田が広がっています。
午前中に訪れたテガラランの棚田とは規模が違います。稲の背丈が高く穂は稲と言うより稗に近い?赤米だそうです。
谷の向こうに広がる棚田です。
ここにもパパイヤが。
もう少し右手を望遠で写してみました。
柵の織りなす模様が美しいですね。
こちらは逆にもう少し広角に移してみました。
左手奥に見えるのがバトゥカル山の山裾と思われます。この頃から雲行きが怪しくなってきて小雨が落ちてきました。
晴れていれば緑がもっと輝いたことでしょう。
こちらは反対側に並ぶレストランです。
雨が降り始めたので散策は中止し駐車場に向かいました。
写真正面が先ほどランチを取ったレストランです。
バトゥカル山は既に黒い雲に覆われています。
時間は既に午後4時前です。6時ごろの日没前にはタナロットに着きたいので出発。
1時間強でタナロット寺院の駐車場に到着。ここにはこの日訪れた観光スポットではお目にかかれなかった程の沢山の車が駐車していました。観光客の数も推して知るべしです。流石バリ島有数の観光地です。
その為(?)入場料も1人60,000ルピア(480円)と午前中に訪れた寺院の4倍です。プラス駐車料金5,000ルピア(40円)です。
駐車場から海岸に出ると右手に写真の風景が見えます。こちらは潮が満ちてタナロット寺院に行けない時にお参りするお寺だそうです。
本来ならそろそろ夕陽で赤く染まる頃です。ジャティルウイでは絶望的だった空もこちらでは晴れ間が見えているので一縷の望みを持ってタナロット寺院の方へ急ぎました。
寺院の周りには既に大勢の人々が集まっていました。丁度潮の具合も良く歩いて寺院まで行けました。
上の写真の反対側つまり東側から眺めた寺院です。信者以外は寺院には入ることは出来ません。
東の空は晴れ渡っていましたが、西側は写真のように曇り空。
夕陽を取るに最適な場所を探して歩きました。
水平線上には雲は無さそうなので、期待を持たせられました。
しかし6時15分頃まで粘ったのですが、結局夕焼けにはなりませんでした。
折角良い場所を確保したのですが。
ランチが遅かったのでお腹は全然空いていないので、予定を変更してホテルに戻ることにしました。
帰りは通勤ラッシュの為もあって1時間半程かかりました。
途中ドライバーのアルタワさんから色々なことを聞き結構バリの人々の生活を知ることが出来ました。個人の家々に在るお寺はその家の家族のみから、親戚一同迄面倒を見る物まで裕福さ?で違うとか、お葬式は焼骨を墓場で行いお骨は海に散骨し一部は家のお寺に収めるとか、焼骨は3時間ほどかかりその燃料代や参列者に食事を出したりするので結構お金がかかるとか、日本のようなメモリアルホールは殆どないこと、同様に結婚式場もなく各家庭で行うが有名人は時々ホテルで結婚披露パーティーをすると言ったこちらの慣習や、公立小学生の制服がバティックで1人3種類持っていて月・火、水・木、金・土曜日と3回違う服を着ることなど。
夕食はこの夜もホテル近くのレストランで。
前日とはホテルを挟んで反対方向にあるBUMI BALIというレストランにしました。
こちらが頼んだ料理です。2人で1皿にしました。
これで十分以上でした。バリ料理の盛り合わせで、ポーク、ビーフ、チキン、ダック、フィッシュと野菜とスープにライスでした。
少し長くなりましたがバリ2日目はこうして終わりました。
次回はウブドの田園の散歩、有名なゴア・ガジャとその近くのイエ・プルをご紹介します。
このインドネシアの旅の最終日です。
もう1回お付き合いください。
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